皆さん、こんにちは。
腕時計羅針盤、RYです。
突然ですが、皆さんの勤めている会社には企業理念がありますか?
それはどんな理念か覚えていますか?
世の中のほとんど全ての企業や学校など、あらゆる組織には理念やコンセプト、あるいはキーワードのようなものが存在していると思います。
ただ実際には、その理念やコンセプトというのはせいぜい入社式や入学式で軽く触れられる程度で、組織の一人一人まで浸透せず、いつの間にか忘れ去られてしまうことが多いと思います。
キープコンセプトがいかに難しいことかは、皆さんが身をもって感じていることでしょう。
しかし時計ブランドの中には、そういった理念やコンセプト、キーワードが組織にしっかりと根付き、彼らがつくる製品にまで血通っているブランドが少なからず存在します。
そこで今回は突出したキーワードを持ち、それを貫いている時計ブランドを4つ紹介していきたいと思います。
1. 「父から子へ、世代から世代へ」
1つ目は、パテック・フィリップの「父から子へ、世代から世代へ」です。
パテック・フィリップといえば永久修理が約束されていることが有名ですよね。1839年の創業以来の自社製品であれば必ず直すと謳っているのです。
つまりしっかりとメンテナンスして使っていれば、半永久的に使うことができるということになります。
それはすなわち、パテック・フィリップのキーワードにもなっている「父から子へ、世代から世代へ」ということに繋がっているんですね。
またパテック・フィリップの広告にはこんな有名な文言があります。
"You never truly own a Patek Philippe, you simply look after it for the next generation"
"あなたは決して真のパテック フィリップを所有することはありません、単に次の世代のためにその世話をするだけなのです"
つまり、パテック・フィリップの真価は受け継がれてこそ、そしてそこに宿るストーリーがあってこそ発揮されるのだと思います。
いつの時代も最高品質の時計を作っているパテック・フィリップだからこそ、打ち出せる理念ですよね。
2. 「無限の可能性への世界が広がる」
2つ目はロレックスの、「(ロレックスを身につけることで)無限の可能性への世界が広がる」です。
これはロレックスのホームページの歴史のページに刻まれている最初の文言です。
ロレックスは1905年の創業依頼、一貫して実用性を極めんとする時計を作り続けています。
そんなロレックスの時計は各分野のプロフェッショナルやパイオニア達に愛され、ときにはエベレスト山頂やマリアナ海溝の深淵へ到達し、ときには世界最速を目指すカードライバーや日夜研究を続けるエンジニアの腕で時を刻んできました。
まさに挑戦者たちを支える時計、可能性を広げてくれる時計がロレックスなのだと、私自身も身に染みて感じています。
私が初めて購入した腕時計はロレックスのサブマリーナーでした。
サブマリーナーを手にして以降、時計の底知れぬ魅力にどっぷりと魅せられ、今では本業の他にこうして記事を書かせて頂いたり、YouTubeで活動したりと、まさに無限の可能性への世界が広がっていくのを肌で感じています。
参考記事→私がロレックスのサブマリーナーを買って人生変わった話
3. 「The Art of Fusion」
3つ目はウブロの「The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)」です。
ウブロは創業当時から異端児でした。
1980年の創業時に発表した「クラシック」という時計は、ゴールド製の時計にラバーベルトという当時としてはあり得ない組み合わせだったのです。
そのコンセプトは創業時から現在まで徹底されており、毎年世界があっと驚くような素材の融合を見せてくれていますよね。
それだけではなく、異色のコラボレーション時計や、超複雑機構の搭載、派手な色使いを施した時計など、その発想力と実行力は他の追随を許さないレベルです。
1980年創業と、100年200年単位の歴史を持つブランドが多い時計業界の中においてその歴史は比較的浅いものの、一気に有名ブランドへと成長したのも頷けます。
まさに首尾一貫して「The Art of Fusion」、世界に新しい風を吹かせ続けるブランドがウブロなのだと思います。
4. 「落としても壊れない時計」
最後は、カシオG-SHOCKのコンセプトである「落としても壊れない時計」です。
なんとも素朴で飾りっ気のないコンセプトで、どのブランドでも掲げそうなキーワードですが、このコンセプトを愚直に40年近くも守り続けているのはG-SHOCKの他にありません。
おそらく、街ゆく人に「落としても壊れない時計と言えば?」と聞いたら、全員「G-SHOCK」と答えるでしょう。
商品コンセプトが、ここまで世界中の消費者に浸透している製品が他にあるでしょうか。
G-SHOCKの開発者である伊部さんの「落としても壊れない丈夫な時計」と一言だけ書いた企画書、社屋の3階のトイレの窓から時計を落とし続けた実験、なかなか上手くいかず道半ばで退職を決意する話など、その開発秘話はとても面白いです。
さらに開発理念には「トリプル10」というものがあり、10mの高さから落としても壊れない、電池寿命10年、10気圧防水の時計を目指して作られたといいます。
おそらく世界で最も有名な時計とも言えるG-SHOCKは、そんなとてもシンプルなコンセプトを愚直に守り続けているからこそ、その地位を確立しているのかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は突出したキーワードを持ち、それを貫く時計ブランド4つ紹介させていただきました。
もう一度まとめると
1. 「父から子へ、世代から世代へ」パテック・フィリップ
2. 「無限の可能性への世界が広がる」ロレックス
3. 「The Art of Fusion」ウブロ
4. 「落としても壊れない時計」G-SHOCK
でした。
改めてこうしてみると、どのブランドもブレがなく芯がしっかり通っているブランドばかりですよね。だからこそ、今の地位を掴めているのだと思います。
そしてコンセプトはしっかりと保ちつつも、そのコンセプトの中で常に進化し続け、時代に合わせて変化していくことが大事なのだと改めて考えさせられました。
時計から生き方を学ぶというのもいいものですね。
今回の内容が皆さんの参考になれば嬉しいです。
それではまた!ありがとうございました。