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FASHION 僕が捨てなかった服

【モンクレールのダウンジャケット】いつまでもとっておきたい、魅力溢れるジャケット。

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

当時はジャケット上に着て、出勤していました

編集長干場が、お洒落だけにとどまらず、どんな所作が美しいのか、色気とは何か、男の美学とは何かなどについて教えを乞い、"人生の師匠"と公言するビームスの無藤和彦さん。

現在は、ブリッラ ペル イル グストのディレクターを務め、50歳を過ぎても「モテるためにはどうすべきか」をテーマに、自然体でかっこ良いスタイリングを意識しながら商品ディレクションに携わる無藤さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第4回目は、モンクレール(MONCLER)のダウンジャケットです。

1989年頃、当時「モンクレー」と呼んでいたダウンジャケット

これも入社して2年目くらいに買った、当時「モンクレー」と呼んでいたダウンジャケットです。まだスポーツブランドとして認知されていた頃、1989年頃のものです。

ビームスには、もう一種類"ベニス"が入荷してきていましたが、こちらを購入しました。

確か、このグリーンとブラックの2色展開で、当時は黒い服を着ていませんでしたし、色もののジャケットの上に着るにはグリーン系の方が使いやすいので選びました。

"ベニス"は"エベレスト"に引き継がれますが、残念ながら こちらは廃盤のようです。

今のモデルは袖にロゴのワッペンが付くものがほとんどですが、当時のものには付かず、ポケットのフラップに申し訳程度でタグが付いている感じも良い。

カジュアル使いで中にローゲージのニットを着て、デニムにサイドエラスティックのブーツで合わせたりもしていましたが、出勤時のジャケットスタイルのような、いつもの格好で着ることが多かったです。

バブアー(Barbour)を着るような感覚ですかね。

その後、そんなバブアーに生産を請け負って頂き、ビームスのオリジナルネームで展開したオイルドジャケットを買ったのですが、しっかり塗ってあるオイルを早く取り去りたくて頻繁に袖を通しているうちに、このモンクレーは出番がなくなりました。

それからはずっとクローゼットで眠っていたのですが、珍しいアイテムだからスタッフのみんなにも見せたくて1年ほど前に一度引っ張り出して着てみたら、さすがに大きくてダブダブ。

ストリートのコたちみたいな雰囲気になってしまって…。さすがに着ては出掛けられませんでした。

ちなみに、インターナショナルギャラリー ビームスで取り扱ったヘルムート ラング(Helmut LANG)なんかのダウンも買ったりしましたが、そういうのは手元になく、ダウンで残っているのはこれだけ。

今後も袖を通すことはなさそうですが、きっと捨てられないと思います。

ブリッラ ペル イル グスト(Brilla per il gusto) レーベルディレクター
無藤和彦

21歳でビームス入社。渋谷の店舗でキャリアをスタートし、1992年にドレス部門のバイヤー、2003年には遊び心のある大人に向けたレーベル「ブリッラ ペル イル グスト」のディレクターに就任。50歳を過ぎても「モテるためにはどうすべきか」をテーマに、自然体でかっこ良いスタイリングを意識しながら、商品ディレクションに生かす。1965年東京生まれ。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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