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HEALTH 医師が教える快眠のコツ

【夫婦の寝室】 一緒に寝るのが健康と夫婦円満の鍵。その理由って?

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みなさんは、パートナーと同じベッドで寝ていますか? ひとつのベッドで一緒に眠ると、安心感を得られて熟睡できるかもしれません。でも、相手のいびきや歯ぎしりで安眠を妨害されるかもしれません。果たしてどちらがいいのか……それぞれのメリット・デメリットをお伝えしましょう。

夫婦喧嘩が増えるのは、妻の寝つきが悪いから!?

パートナーと一緒に眠るかどうかの話をする前に、まずは睡眠と夫婦喧嘩の関連の興味深い話をしましょう。
なぜだかよくわからないけれど、妻やパートナーの機嫌が悪い日ってありませんか? そんなときは、前の晩、パートナーはなかなか眠りにつけなかったのかもしれません。

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ピッツバーグ大学・精神科のウェンディ・トロクセル教授の研究によると、寝つくまでに時間がかかった妻は、翌日、結婚生活上の不調が多くなるとのこと。また、夫も同様に不調を訴える傾向が強くなっていました。妻の寝つきが悪かった翌日は、夫婦げんかが起きやすくなるかもしれない、というわけです。

その理由は、睡眠が足りないと、精神を安定させるセロトニン(脳内物質のひとつ)が減ってしまうから。睡眠が足りずにセロトニンが不足してしまうと、気持ちがいら立ってキレやすくなるのです。その影響で、夫婦げんかのリスクが高まるのではないでしょうか。

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「なんだ、おれのせいではないんだ」と胸をなでおろすだけでなく、不足したセロトニンを増やす工夫を一緒に行ってみてはどうでしょうか。
ふたりでウォーキングなどのリズム運動(一定のリズムを重視した運動)や、春の日差しが心地いい屋外などでの日光浴がおすすめ。そのほか、ガムをかむ、歌をうたう、夫婦やカップル同士でマッサージしあうことも効果的です。

パートナーと一同じベッドで寝るのはいい? 悪い?

寝つきが悪いなど寝不足になる原因はいくつも考えられますが、悲しいことにパートナーと一緒のベッドで寝ることが関係している場合があります。

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たとえば、就寝時刻や起床時刻がずれていたり、寝室の室温や明るさの好みが違ったりすれば、どちらかの人の睡眠が犠牲になる可能性が高くなります。

また、明け方、掛け布団の争奪戦に負けてしまったほうは、肌寒さのせいで目を覚ましてしまうこともあるでしょう。

さらに、いびきや歯ぎしり、寝言などが気になって熟睡できないこともあるかもしれません。
このように考えると、同じベッドで寝るのはあまりいいことではないように思いますね。

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でももちろん、夫婦や恋人が一緒に眠るメリットはあります。

先ほどの教授の別の調査では、パートナーと安定した関係を長く保っている女性は、独身女性やパートナーと別れた女性よりも、寝つきが良く、夜中に目を覚ましにくい、という結果になりました。その差は、どうやらパートナーと一緒に寝ているか、ひとりで寝ているか、に関連しているようです。

パートナーと一緒に眠ると、安心感を得られる人も多いのではないでしょうか。それはストレス・ホルモン(コルチゾールなど)の分泌が抑えられるため、と考えられています。

また、ベッドを共有すると、不安感を和らげるホルモン(オキシトシン、別名ラブホルモン)が増えるとも言われます。

つまり、同じベッドで眠ったときに増えるホルモンの効果によって熟睡しやすい、と推測できるわけです。

睡眠に関わる病気に気づけるのは、一緒に寝ている特典!

一緒に寝ることが、大事なパートナーの病気を見つけるきっかけになることもあります。これもまた、同じベッドで寝ることの利点と言えますね。

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たとえば、パートナーのいびきは、自分の睡眠の質を考えれば好ましくないでしょうが、ちょっと注意深く観察してみてください。
いびきだけならあまり問題はありません。でも、ひどいいびきの後に呼吸が止まるようなら要注意! 睡眠中に窒息を繰り返す「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があります。

いびき後の呼吸の状態までは、寝ている本人にはわかりません。そばで眠っているパートナーだから気づけることなのです。
仰向けで寝ているなら横向きで寝る、かつ、太っている場合は減量をしましょう。それでもあまり変わらないようなら、早めに睡眠障害の専門医に相談してください。

また、一緒に寝ている隣で歯ぎしりをされると、それが気になって眠れないことがありますよね。そのため、パートナーの歯ぎしりを何とかしたいと思いませんか。

歯ぎしりのおもな原因のひとつはストレス。つまり、最近、歯ぎしりが増えてきた場合は、ストレスへの対処法を考える必要があるということです。ストレスを少しでも和らげられるよう、パートナーをサポートしてあげましょう。

なお、ストレスのほか、「胃食道逆流症」の場合もあります。胃酸の逆流が起こると酸を中和するために、歯ぎしりをして唾液を飲み込むことがあるのです。歯ぎしりに加えて胸焼けもあるようなら、消化器科や内科の医師の診察をすすめてください。

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これまで寝言なんてなかったのに寝言を言う、あるいは、寝ているはずなのに手足を動かす、眠ったまま部屋を歩く、という行動が見られるようになったら、「レム睡眠行動障害」という睡眠障害かもしれません。

夢で見ているとおりに動いてしまうため、本人がケガをしたり、パートナーを傷つけたりして危険です。
疑わしいときはこれもまた早めに、睡眠障害の診療を行う医療機関の受診をすすめましょう。

これらのほか、睡眠と関係する病気は意外にたくさんあります。一緒にベッドで寝ていていつもと様子が違うことに気づいたときは、ぜひ本人に伝えましょう。

ベッドパートナーはベストパートナーになれる!

最後に、一緒に寝るメリットをもうひとつ。実は、寝室環境の好みや就寝・起床時刻の違いがあるにもかかわらず同じベッドで寝るからこそ、相手をより強く気づかうことができるようになるのです。

たとえば、エアコンの設定温度は、自分の希望を主張するだけでなく、お互いの要望をすり合わせてみる。また、眠るときも起きるときも、ベッドで寝ている相手を起こさないようにそっと出入りする。

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つまり、2人ともが質のよい睡眠をとれるようにゆずり合うようになっていくのです。このように相手を気づかうことがお互いの理解や愛情を深めることになり、きっとこれまで以上に夫婦円満となるに違いありません。

text:Satoru TSUBOTA
photos : Getty Images



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