ズレテル「H」が、僕をワクワクさせます
さて、208回目も 「エルメス」。2020年秋冬にリリースされたスニーカーの新作「バウンシング(Bouncing)」です。
っていうか、ラグジュアリーなお買い物なんて 極々たまにエルメスでしかしてない…。他のブランドほぼ買ってないし。
ただ、エルメス、とくにスニーカーは自分へのご褒美というか、頑張るためのニンジンというか、毎シーズンなにかしら1足は買うようにしています。
もちろん、モノとしても素晴らしいし、じつは凄くイノヴェイティブで 他のブランドではやらないようなテクニカルなことにもチャレンジする姿勢にも惹かれて 自然と欲しくなってます。
で、2020年秋冬に白羽の矢を立てたのが、この「バウンシング」です。
ほどよい伸縮性と撥水性もあることから、最近エルメスのスニーカーによく使用されるテクニカル素材「トワル・テクニック」と、シェーヴル・ヴェロアのコンビが グッドバランス!
ちなみにユニセックスでの展開なんですが、スポーティすぎず上品だし、とにかく軽いから大人の女性からの評判がすこぶる良いらしいです。
他の色に比べて黒いスニーカーを選ぶ機会は 圧倒的に少ないんですが、なんだか ひと目見て惹かれてしまいました。
今回 購入の最大の決め手となったのが、サイドに配された「H」のマーク。
前も書きましたが、スニーカーにとって 最もブランドらしさをアピールするのってサイド部分なんですが、それがズレテル。
サイドから かかと周りを覆う「腰・クォーター(Quarter)」と呼ばれる部分は極めてシンプルで なにもなく、アウトサイドは かかと寄り、インサイドは つま先寄りに「H」がズレテル。
なんだか この感じが、かつてラルフローレンがリリースしていた「THE POLO BIG SHIRT」シリーズを想起させるというか…
"あるべき場所じゃないところに ある"のが 天邪鬼な僕をワクワクさせまして、恒例の清水ダイブをキメちゃいました。
ちなみに、この「H」マークったら、ソールの裏にまで繋がっとります。
シャークソールのようなジグザグのデザインは、つま先から かかとに向かって大きくなっており、「H」マークのジグザグは向きが異なるので、グリップ力が高まって滑りにくい作り。
さらに、ソールの形状は つま先と かかとが微妙に浮いた船底のようになっているので、かかとで着地して つま先で蹴り出す歩行の際も快適で、かなり歩きやすいです。
あと、試着したときに気づいたんですが、かかとに向かって結構傾斜していて、ヒールが高め。「あれ? 脚長くなった??」なんて勘違いしちゃいそうでした。美脚効果もあるのかもしれませんね。
じつは、この「バウンシング」は他にも何色か展開されていて、黒以外は「H」マークが別色でちょっと目立つし、主張が強すぎるのを敬遠して、これを選んだんですが、なんと後からグレーで「H」マークもほぼ同色のグレーなんていうカラーリングが登場してきた…。
さすがに1シーズンに 同じモデルを色ち買い、しかも10万超えを2足は……、と躊躇していたんですが、結果は まぁご想像通り。
その話は また別の機会にでも。
Photo:Shimpei Suzuki
Edit:Ryutaro Yanaka