レザーのテーラードに、人気復活の兆し!?
何しろレザーが好きなものでして、気がつくと去年だけでライダースジャケットを8着買っていました(苦笑)。外出自粛で着る機会が限られているのに、ついつい妄想しちゃうんですよね。コロナが終息したら、それを着て出かける自分の姿を。
しかも自宅での巣ごもりが増えたおかげで、ネットであれこれ検索していると妄想が煩悩を呼び、新たな買い物に走るという無限ループに……。今回は、そんなコワイお話です。
アイテム
ジャケット/グッチ
セーター/30/70
パンツ/ニール・バレット
サングラス/FIXER
ベルト/ニール・バレット
時計/ブライトリング
靴/ジョージクレバリー
いくらレザー好きとはいえ、去年ライダースジャケットは買い過ぎてお腹いっぱいになってしまいました(苦笑)。それでも革が欲しいと思ってしまう自分がコワイのですが、ネットをイジっていると、いろいろな煩悩が呼び覚まされます。
僕がよくやるのは、20代前半に影響で受けたトップメゾンのキャンペーン広告やコレクション写真を掘り起こす作業。これをやり始めると、時間が経つのを忘れるほど夢中になってしまい、ゴハンを食べ忘れることもしばしばです。
23歳ぐらいのときだったでしょうか。当時はレザーのテーラードジャケットが流行っていて、僕もラウンジリザードでそれを買って、意気揚々とジョンスメドレーのニットやA.P.C.のTシャツ、プラダのパンツ、シルバノ・マッツァの靴に合わせていたものです。そんなことをふと思い出し、いまそれをやったらどうなるんだろう、と考えたのが今回のスタイルの出発点となりました。
ただ、考えたのはいいのですが、実際に探してみるとレザーのテーラードジャケットって ほとんどお店に並んでないんですよね。つまり、完全に流行ってない(苦笑)。そうなるとファイティングスピリッツがメラメラと燃え上がりまして、意地でも着たくなってしまうんです。。
そこで、ついに初めてのメルカリに挑戦となりました。グッチのこれは5万円ほど。お試し価格としては適正かなと思い ポチってみましたが、やっぱり時代は進んでいます。届いたジャケットを羽織ってみると、サイズ感が いまのとはまったく違う……。おそらくトム・フォード時代のグッチだと思いますが、そのままだと まったくのアウト・オブ・デイト野郎になってしまいます。しょぼん。
そこで、すぐさまいつものお直し屋さんに相談です。肩が合っていたのは、せめてもの救いでしたが、袖と着丈、身幅など数ヵ所直して、待つこと2週間。代金は、約6万円でした。ドヒャーん! レザーのお直しは、それだけ難しいのでしょう。
とにもかくにも、まずはジャケットが着られるようになったことで、気を取り直して90年代後半のころを思い返してみると、選ぶアイテム自体は あまり変わっていないんですよね。違うのは、それぞれのバランス。
僕的には、いまは昔よりシャープと言うか、コンパクトに見えるスタイルが好きなので、インナーには 30/70のニットを、ボトムスはニール・バレット(当時のプラダのメンズデザイナーですね)のパンツを合わせました。特に、足元にジョージクレバリーのサイドゴアブーツをもってきたのは大きな違いかもしれません。
自分のなかで、黒光りするレザーはエロスの象徴(久しぶりに、エロ降臨!)。そのレザーが色気のあるテーラードのかたちになり、Vネックのインナーと合わさったときには、モーレツな爆発力を発揮します。
これは前にも紹介した、僕が目指す黒豹スタイルの2021年バージョン(丑年ですが)。難しいかなと思っていたのですが、コーディネートしてみたら案外しっくりきて驚いています。
それにしてもコロナ禍でやることがなくなると、逆に消費欲が湧いてきたりするのが不思議ですよね。これもストレスが溜まっている証拠なんですかね。変な方向に走らないか、最近 自分で自分が心配です(苦笑)。
今回のスタイルのキモは……。
●オールブラックのマイブームは継続中!
●レザーのテーラードがそろそろ復活(するかもしれない)。
●レザーアウターにVネックのインナーは気絶寸前の組み合わせ。
●シルエットは、コンパクト&シャープを心がける。
●新しい生活様式は、無理せず、油断せず、続けることが大切。
Photo: Ikuo Kubota (OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba
最新刊となる7冊目は、いわゆる”ファッションの本”ではありません。性別問わず、誰しもが気になる人を惹きつける内面の魅力である色気の重要性。ファッション以前の人間的な、大事な部分について迫りました。色気があるとないとでは、仕事だけでなく、遊びや恋愛など、人生でのさまざまな局面が変わってきます。とはいえ、これと言った正解、とらえどころがないのが色気です。
異性を惹きつける性的な魅力が色気なのか? 髪型や体型、メイク、香り、ファッションなど外見をセクシーにすれば色気は出るのか? 肌の露出を高めボディタッチをすれば色気は出るのか? 逆に隠せば色気は出るのか? 雰囲気や仕草、目の表情、声に色気は宿るのか? はたまたダメ男やダメ女に色気はもたらされるのか? 上品な色気と下品な色気の違いとは? 男性が思う女性の色気とは? 女性が感じる男性の色気とは? 「色気力」とはいったい?
いろいろな経験をしてきたけど、まだまだ辿り着けない「色気力」。本書では、過去の失敗やコンプレックスを乗り越えながら学んだ「色気力」の正体に迫ります。巻末には、和文化総合プロデューサーであり、上品な佇まいからそこはかとなく「色気力」が溢れる美人エッセイストでもある森 荷葉さんとの対談「男と女の色気」もあります。お楽しみに!
あなたの基本を作り、周囲の人を心地良くさせるコツを紹介します。急速に変化する対人関係の在り方のヒントが満載の一冊です。ありがたいことに発売前から全国からたくさんの問い合わせをいただいております。ぜひ読んでいただけると幸いです。
「色気力」 (集英社文庫)
【エロサバ】-Hoshipedia
「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。