みなさん、こんにちは。
腕時計羅針盤、RYです。
年が明けてはや1週間、世間の皆さまは心機一転頑張ろう!と思われている方も多いと思います。
私の場合はというと、これまで現行品の腕時計を中心に見ていたのですが、ここ最近特にヴィンテージ腕時計に目が向くようになりました。
そこで今回は、私の思うヴィンテージ腕時計の良いところと、#腕時計魂で見つけた最高にクールなヴィンテージ腕時計を5本紹介しようと思います。
そもそも”ヴィンテージ”って?
"ヴィンテージ"という言葉の語源はフランス語の「Vendage」で「Vin(ワイン)」と「Age(年齢)」ということで、本来ワインで使われていた用語のようです。
原料であるぶどうが収穫され、最終的に瓶詰めされてワインになるまでの一連の工程を指していたそうですが、それが変化して、ぶどうの収穫年を記したワインを”ヴィンテージワイン”と呼ぶようになったようです。
ただし、収穫年の異なるぶどうを混ぜたワインはヴィンテージワインを名乗ることができないため、ヴィンテージワインは由緒正しく、一定の価値を持つものとして認識されました。
それが転じて、由緒ある年代に作られたものや、古くても現代で通用する価値あるものが”ヴィンテージ”と呼ばれるようになったそうです。
ヴィンテージ腕時計の良いところ
さて、そんなワインから派生してファッションにも広く使われるようになった”ヴィンテージ”ですが、腕時計にもヴィンテージはあり、多くのヴィンテージ腕時計ファンがいます。
もしかしたら、ただの古い中古品と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、そこには確かにヴィンテージならではの魅力が存在します。
そこでこの章では、ヴィンテージ腕時計の魅力について考えてみたいと思います。
1. 人と被らない
まず一つ目に挙げられるのは「人と被らない」ということだと思います。
ヴィンテージ腕時計は、製造されてからかなりの時間が経っています。
そのため、そもそもの個体数が現行品に比べて少なく、さらに同じモデルでも経年変化の具合に差が出やすいため、滅多なことでは人と被らないと考えられます。
文字盤や夜光塗料の焼け具合、ケースの傷のつき方、ムーブメントの状態などなど、ヴィンテージ腕時計には一点ものの魅力が詰まっていると思います。
2. 当時の空気を感じられる
二つ目は、「当時の空気を感じられる」ということです。
腕時計の世界にも流行り廃りはあり、例えばサイズは今と昔とでは大きな差があります。
また現代ではスポーティな腕時計が流行っていますが、アールデコ調の腕時計が流行った時代もあれば、クォーツ式の腕時計が世界を席巻した時代もあります。
ヴィンテージ腕時計には、その当時の流行や技術が詰まっており、当時の空気感を感じることができます。
最近では、過去の名作腕時計を復刻した復刻腕時計も各メーカーから多く出ていますが、やはり当時の素材や技術で作られた腕時計を完全再現することはかなり難しいはずです。
ヴィンテージ腕時計には、ヴィンテージ腕時計にしか出せない空気感があると私は感じています。
3. 背景に思いを馳せることができる
三つ目は「背景に思いを馳せることができる」ということです。
多くの方にとって、ヴィンテージ腕時計を手にする方法は、中古市場で購入するという方法ではないでしょうか。
それはつまり、自分の手に渡ってくる前に、誰かの元でその腕時計が過ごしていたということですよね。
例えばそれが50年前の腕時計であれば、その腕時計は50年間分生きていて、誰かとともに時間を過ごしていたことになります。
そう考えれば、ヴィンテージ腕時計が自分の元にやってくるまでに、どのような人と、どのような時間を過ごし、どのようにメンテナンスされてきたのか……。そんなことに思いを馳せることができるのもヴィンテージ腕時計の魅力だと思います。
最高にクールなヴィンテージ腕時計5選
さて、ここからはインスタグラムの大人気ポスト#腕時計魂のポストの中から、最高にかっこいいと思ったヴィンテージ腕時計の写真を5枚紹介したいと思います。
1. チューダー サブマリーナ
1本目はチューダーのサブマリーナ、通称”イカサブ”と呼ばれているモデルです。
チューダーがまだ、リューズやブレスレット、裏蓋などにロレックスのパーツを使っていた時代のものだと思います。
そんな歴史を感じる背景や、ギザギザと無骨なベゼル、良い焼け感のインデックスや針、そしてチューダーのアイコンでもあるスノーフレーク針など、雰囲気のある一本だと思います。
レザージャケットや革手袋と雰囲気がばっちり合っていて、最高に渋くてかっこいいです。
2. オメガ シーマスター
2本目はオメガのシーマスターです。
シーマスターというとジェームズボンドの腕時計でもお馴染みのダイバーズウォッチが連想されやすいですが、ダイバーズウォッチ型が登場するよりも前の1940年代から、このシンプルな3針タイプのシーマスターは存在しています。
非常にシンプルでドレッシーな腕時計ですが、防水性を備えた腕時計として当時は画期的な存在でした。
薄くてシンプルなので、こちらの写真のようにシンプルで綺麗めな服にもよく似合いますし、ヴィンテージの雰囲気がコーデに暖かみをプラスしてくれるような気がします。
派手さはないけれど、品があって何にでも合わせやすく、しかもこだわりも感じさせてくれる、できる男の一本という感じがかっこいいですね。
3. IWC パイロットウォッチ マーク11
3本目はIWCのパイロットウォッチ マーク11です。
IWCのパイロットウォッチ マークシリーズは1940年代から脈々と続く歴史あるモデルです。
英国空軍との繋がりも深く、パイロットが使いやすいように視認性を極限まで高めたり、耐磁性を持たせたりと、非常にストイックなパイロットウォッチです。
そのマークシリーズの初代がこのマーク11となっています。
イギリスの官有品であることを示す”ブロードアロー”のマーク、今では滅多に使われていないトリチウム夜光塗料を示す”Tマーク”、IWCのフルスペルのブランド表記、短いバーハンドの時針など、時計マニア心をくすぐるディテールがこのシンプルな時計にぎゅっと詰まっています。
夜光塗料の焼け感やスウェードのレザーストラップも雰囲気がありますよね。ストイックで最高にクールな一本だと思います。
4. カルティエ タンク
4本目はカルティエのタンクです。
カルティエのタンクも1917年の登場以降、100年以上の歴史を持つ名作腕時計です。
時代によって大きさが少し異なっていたり、派生系もたくさん存在したりしていますが、アール・デコを基調とした直線的なデザインはいつの時代も普遍です。まさにタイムレスピースですね。
基本的に、腕時計は現代的なものは大きく、古いものは小さい傾向にあります。
こちらのタンクのようなドレスウォッチは、基本的にフォーマルシーンがメインになりやすいので、大きいものよりも小ぶりの方がカフの下に収まり、主張が少なくて良いかと思います。
そういった点も含めて、ヴィンテージのタンクは非常にエレガントでかっこいいと思います。
5. ロレックス GMTマスターとブライトリング ナビタイマー
5本目は、ロレックスのGMTマスターとブライトリングナビタイマーのクォーツモデルです。
GMTマスターの針やインデックス、ベゼルの焼け具合もさることながら、ブレスレットの雰囲気も現行品とはかなり違っていて個人的に萌えポイントです。
ナビタイマーもフルブラックでものすごくかっこいいですね。おそらくクォーツ式時計の全盛期に作られたモデルかと想像します。ブレスレットも今大人気のラグスポっぽいですね。
クォーツ式腕時計の誕生は1969年、ラグスポ時計の誕生は1972年と言われています。ほぼ同時期に誕生した2タイプの腕時計の要素がこのナビタイマー一本に詰まっているようにも見えますね。
そう考えると、腕時計の歴史の流れは本当に面白いなと思います。
この2本のパイロットウォッチのコラボレーションは痺れました。まさに夢の共演、大空のドッグファイト、最高にかっこいいです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はヴィンテージ腕時計をピックアップしてみました。
確かに、なかなか良い個体に出会えないとか、現行品に比べれば修理がしにくいなどのデメリットもあるかもしれませんが、それ以上にヴィンテージならではの魅力がそこには存在すると思います。
渋くてかっこいい、そんな大人の男性に似合う腕時計、ヴィンテージウォッチ。
ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。
それではまた!ごきげんよう!