ポルシェやフェラーリなどスーパーカーって比較的わかりやすい存在ですが、その対極にある超絶高級車のラグジュアリーな世界感って、案外ピンとこない自動車趣味かもしれません。なんせ数値化できませんから、その分とっつきにくい。

考えてみれば、そもそも自動車趣味ってマーケティング理論が通じるような世界じゃなさそうですし、単純にアレとコレを比較するものでもないような気がいたします。ブランドごとに異なる魅力があってこそオンリーワン。特別な存在となります。
シナプスが枯渇した中年に能書きは不要……というか、何を勉強しようが右から左。しかし、体を動かせば少しは血の巡りがよくなるかもってことで、いつものメンツでお出かけ。やはり、見て触って体験するのがイチバン。

今回、うかがったのはベントレー&ロールス・ロイスのスペシャリスト『シーザー・トレーディング』さんです。ココは中年Bが長年定点観察する“いい匂い”がするお店のひとつ。ちょいちょい拝見する宮本代表のブログには“新車のクラウンより安いよ(脳内意訳)”との記述が……。マジですか~?!

ショールームにお邪魔すると、どの車両も価格表記がありません。
つまり、具体的に数字(金額)を入れると、“お店は車両を売らなければならない=生粋のベントレーやロールス・ロイスが日本からなくなる”という不測の事態への対策でした(強調)。

で、肝心の価格をうかがいました。英国王室御用達ブランドとして歴史ある両社(車)ですが、日常遣いで不満なく安心して乗れる1990年代後期のSZ系モデルでお値段は想定外の中古クラウン並み。物件にもよりますが、2000年前後のハンドメイドモデル最終系でも新車のクラウン(トッピングあり)より安かったという衝撃の事実が判明。うひょ~!!

イギリスの詩人バイロンじゃありませんが“事実は小説よりも奇なり”。ラグジュアリーの本質とは目眩く官能の世界なのかもしれません。自動車趣味人ならポックリ逝く前にありがたく乗っておきましょう。中年の夢がまたひとつ増えましたね。ガンバりましょう!
Text by Seiichi Norishige(中年B)
Video by Yoshihide Shoshima
Model by Airi













【車両に関する問い合わせ】
(株)シーザー・トレーディング
住所:東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12
TEL:042-480-2222