こんにちは。
腕時計羅針盤、RYです。
私がよく聞かれる質問で「初めての腕時計を買いたいんだけど、どういうものがおすすめ?」というものがあります。
腕時計の数は星の数ほどあるのに、時計のブランドや種類、特徴など何もわからず苦労したものです。
そこで今回は、初めて腕時計を選ぶときの2つのポイントを整理し、ON・OFFで使いやすいおすすめのモデル3本を紹介したいと思います。
ポイント1:予算を考える
まずは、腕時計にいくらお金をかけられるか? 予算を決めたいと思います。
ただしここでの予算は、ガチガチに決めずに、何となく〇〇万円くらいかなあ?といった具合にボヤッとしていて良いです。
逆に〇〇万円まで!とガチッと決めてしまうと、その予算よりも少しの加算で買える良い時計が出てきたときに苦悩してしまいます。ボヤッとした予算感の方が柔軟性があって良いでしょう。
予算+αくらいの時計が、少し背伸びした感じと言いますか、仕事などのモチベーションに繋がるかも知れません。
腕時計(特に時計の楽しみを味わいやすい機械式時計)は、安いものであれば1万円台で買うこともできますし、上を見れば数千万円以上とキリが無い世界です。
そこで、あくまでも目安として個人的感覚を書いてみます。
10万円前後:セイコー、ティソ、ハミルトンなどコストパフォーマンスに優れた機械式時計が選べる。
30万円前後:タグホイヤー、チューダー、ロンジンなど有名スイスブランドの中のエントリークラスの機械式時計が選べる。
60万円前後:ロレックス、オメガ、IWC、グランドセイコーなどトップレベルの実用機械式時計が選べる。
80〜100万円前後:ジャガールクルト、ブランパン、ショパールなど工芸品のような機械式時計が選べる。
250万円前後:パテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンなど世界最高峰ブランドの時計が選べる。
ポイント2:腕時計を使うシーンを考える
続いて、腕時計を使うシーンについて考えたいと思います。
ファッションの世界にはTPOが存在しますよね。
例えば、友人の結婚式にジャージで出席はしないでしょうし、アウトドアへ行くのにスーツで行かないでしょう。それぞれ適した服装というものがあるはずです。
服に比べると圧倒的に面積の小さな腕時計ですが、その細部をどう選ぶかで全体の印象は変わってくると思います。
また、場面にそぐわない腕時計をしていると腕時計を壊してしまうリスク(例えば水や衝撃、磁気などの影響)も伴うので、この点からも使用シーンを考えた腕時計選びをすることをおすすめしたいです。
では、具体的にどのように考えていくか?ですが、まずはメンズファッションの基本形を整理したいと思います。
私の考えるシーン別のメンズファッションの基本形は次の5つです。
①フォーマル:タキシードなど極めてフォーマルシーン。
②ビジネスフォーマル:スーツなど堅めなビジネスシーン。
③ビジネスカジュアル:ジャケパンなどカジュアルなビジネスシーン。
④カジュアル:デニムにTシャツなど大方の私服シーン。
⑤アウトドア:スポーツウェアや作業着などアクティビティのシーン。
続いて、腕時計の5つの基本形を整理したいと思います。
①ドレスウォッチ:極めてシンプルな時計。薄型で貴金属製も多く、フォーマルシーンにベストマッチ。
②3針スポーツウォッチ:シンプルな時計だがある程度の耐久性を設けた時計。ビジネスフォーマル〜アウトドアまで幅広く対応しやすい。
③ダイバーズウォッチ:ダイバーのために作られた時計で、水に強く屈強に作られている。分厚く大きくなる傾向がある。ビジネスカジュアル〜アウトドアによく似合う。
④パイロットウォッチ:パイロットのために作られた時計で、高い視認性を誇る。自由度が高く個性豊かなジャンル。ヴィンテージ風の時計も多い。ビジネスカジュアル〜アウトドアによく似合う。
⑤クロノグラフ:ストップウォッチ付きの時計。航空業界やモータースポーツと関係が深い。計器感が男心をくすぐる。分厚く大きくなる傾向がある。ビジネスカジュアル〜アウトドアによく似合う。
メンズファッションも腕時計も、細かいジャンルはまだ多々あり、モデルによって対応できるシーンなどは微妙に変わってきますが、今回はわかりやすく大まかに5つずつに分けてみました。
これらを踏まえて、腕時計を使うシーンを考えてみたいと思います。
例えば、カッチリとした仕事をしていて、そこで腕時計を使いたいというのであればドレスウォッチがいいかも知れません。
あるいは、仕事だけではなく、休日の私服でも使いたいというのであれば、3針スポーツが使いやすいでしょう。
逆に仕事はカジュアル着で、スーツを全く着ないのであれば、選択肢は大きく広がります。
その場合、趣味やご自身のアイデンティティと絡めて時計を探すと面白いかも知れません。
例えば、釣りやサーフィンなどの水に関わる趣味があればダイバーズウォッチ。車やドライブ好きであればクロノグラフ。といった具合です。
私は海に関する仕事をしているので、最初の腕時計にダイバーズウォッチを選びました。
ON・OFF使いやすいおすすめ腕時計3選
さて、ここまで腕時計の選び方として「予算を考える」「着用シーンを考える」という2ステップを書いてきました。
続いて、私の考える初めてのおすすめ腕時計3本を紹介したいと思います。
おそらく一番多いであろう「スーツを着ての仕事と私服での休日、両方で使いたい」という方を想定し、ON・OFF使いやすい時計を選んでみました。また、予算は60万円程度で考えています。
1. ロレックス オイスターパーペチュアル
数あるロレックスのモデルの中でも、最もオールマイティーに使いやすいのがこのオイスターパーペチュアルだと思います。
極めてシンプルでありながら、防水性は100m防水、耐衝撃性や耐磁性に優れるムーブメント、904Lという堅牢なステンレススチールでできているなど高い堅牢性を誇り、ON・OFF使いやすいモデルとなっています。
先日、新作が発表され、ムーブメントの作新によるパワーリザーブの延長をはじめとする大幅アップデートが図られ、カラー展開やサイズ展開も新しくなり、注目度の高い一本です。
2. オメガ シーマスター アクアテラ150M
今回紹介する3本の中で、最もスポーティなモデルがこちらになるのではないでしょうか。
オメガの中でも特に歴史の深いシーマスターシリーズのアクアテラは、防水性が150mとかなり安心感があります。
加えてオメガの代名詞でもあるコーアクシャル・マスタークロノメーター・キャリバーは、時計界随一の超高耐磁性能を誇り、PCやスマホなどの磁気の心配から解放してくれます。
さらに精度はクロノメーター級を誇り、オーバーホールの周期は従来の2倍であるという点も素晴らしく、ユーザーにとって嬉しいポイントだと思います。
ヨットのデッキを思わせる文字盤が爽やかで、ONでもOFFでも似合いやすい一本です。
3. グランドセイコー SBGA211
グランドセイコーの時計は、”セイコースタイル”と呼ばれるデザインコードを持ち、一部の大型スポーティモデルを除いて、ほとんどのモデルはON・OFFで使いやすくなっています。
その中でも今回は、グランドセイコーならではの技術が詰まった、SBGA211をピックアップしたいと思います。
まずはこの時計の心臓部であるスプリングドライブ。
これは機械式とクォーツ式のハイブリット式のムーブメントで、世界でもグランドセイコー/セイコーしか作れない唯一無二のムーブメントです。精度は”月差”+/-15秒と極めて高精度になっています。
また特徴的な文字盤は、スプリングドライブの故郷である信州の山々に積もる雪の風紋を模した”雪代文字盤”と呼ばれ、このモデルをアイコニックな時計へと昇華してくれています。
日本のビジネスマンを支える一本として、おすすめの一本です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、はじめての時計の選び方と、ON・OFFで使いやすいおすすめ腕時計3本を紹介しました。
腕時計選びで悩んでいる方は、まず予算をざっくりと決め、それからどのシーンで腕時計を使いたいのか考えてから探すと、きっとお気に入りの一本を見つけやすくなると思います。
そこまで考えたら、あとは心ときめく腕時計に出会えるまで探しまくるのみです(笑)!
「腕時計のジャンル選びはロジカルに、モデル選びはエモーショナルに」ですね。
この腕時計羅針盤が、皆さんの腕時計探しの一助になれば嬉しいです。
それではまた!ごきげんよう!