冬だけでなく、夏の冷えにも重宝します
「身体に良い食材は?」と聞かれたら多くの人が思い浮かべるであろう、生姜。昔から殺菌や冷え対策として食べているという方も多いのではないでしょうか。
そのように薬味や漢方でもお馴染みの食べ物ですが、近年健康意識が高い人々の間で生姜湯がひそかなブームになっていることはご存知でしょうか??
今回はそんな生姜の効能や生姜湯の作り方についてご紹介します!!
目次
●生姜の成分
①ジンゲロール
②ショウガオール
③ジンゲロン
●生姜の効能
①冷え対策
②風邪予防
③ダイエット
④消化促進
●生姜湯の作り方
・シンプル生姜湯
・より効果的な作り方
・市販品でもよい
●生姜湯アレンジ
・蜂蜜入り生姜湯
・鶏がらスープ風
・味噌汁に入れる
●飲むタイミングって?
・目安は3時間おき
・運動前に
●まとめ
●生姜の成分
健康食材の代表格とも言える生姜は、非常に多くの栄養素を含んでいます。
肌をきれいにしてくれるビタミンやむくみをとるカリウムなども豊富ですが、特に注目したい重要成分は「ジンゲロール」「ショウガオール」「ジンゲロン」の3つ。以下では、これらについて詳しく見てきましょう。
①ジンゲロール
ジンゲロールとは、生の生姜に含まれている辛味成分のことで、抗酸化物質の一種です。加熱するとショウガオールやジンゲロンに変化します。
ジンゲロールは抗酸化作用によって体内の活性酸素を取り除くため、アンチエイジングや免疫力向上に役立ちます。
また生姜といえば身体を温める作用が有名ですが、その中でもジンゲロールは表面を温めてくれるのが特徴です。ジンゲロールによって身体の表面が温まると発汗が促され、その影響によって結果的に身体は冷えていきます(打ち水効果ですね)。そのため「身体を芯から温めたい」という場合には、生食は避けた方が無難です。
その他のジンゲロールの代表的な働きとしては、殺菌作用があげられます。生姜を生で食べるというと薬味としてのおろし生姜がポピュラーですが、これは主にジンゲロールの殺菌作用を利用した調理法です。
②ショウガオール
ショウガオールは、ジンゲロールが加熱されることで変性した辛み成分です。元がジンゲロールなので、大体の効能は似通っています。
最大の特徴は、体を芯から温めるという点です。生姜湯を飲むと身体の中からぽかぽかしてきますが、これはショウガオールのおかげ。ジンゲロールとは異なり、後から冷えることが少ないので、冷えの改善や痩せやすい体質づくりに役立ってくれます。
さらに脂肪を燃えやすくする働きもあるため、運動前などに摂取すれば効率的なダイエットが期待できます。
③ジンゲロン
ジンゲロンも、ショウガオールと同じくジンゲロールを加熱することで生まれる成分です。
主な特徴は、血管の拡張。血管が拡張されると血流が活発になり、全身の隅々まで血液が循環するようになります。すると身体全体が温まり、冷えが解消されます。また、新陳代謝の促進や脂肪燃焼など嬉しい効果がいっぱいです。
●生姜の効能
①冷え対策
前述のとおり、生姜のメイン成分には身体を温める作用が豊富に含まれています。ショウガオールといジンゲロンが血管を拡張することで全身の血の巡りを助け、末端まで新鮮な血を送り込むからです。
昔から人々は冷え対策に生姜を活用してきましたが、生姜が冷え対策に有効なのは科学的にも当然のことなのです。
②風邪予防
体温が上がり血行がよくなると、免疫力が高まります。なぜなら、血液の中には免疫機能を持った白血球が存在し、その白血球が体中をめぐることで、ウイルスなどの異物を排除しているからです。
つまり、生姜を摂取し血流がよくなることで免疫力が上昇し、体内の異物を素早く駆除してくれる白血球が活発になるので、風邪などに罹りにくくなるということです。
③ダイエット
生姜がダイエットに聞く理由は、大きく3つあります。
1つ目は、代謝。
冷えが改善され体温が上がるのに伴って、代謝が上がります。
体温が1℃上がると基礎代謝が15%近く上昇することが報告されていますが、代謝はカロリーの消費量に直結しています。つまり、基礎代謝が上がれば消費するカロリーが自然と増えるので、自然と痩せやすい身体になるというわけです。
2つ目は、老廃物の排出。
ダイエットでは、むくみや便秘などの老廃物を溜めこまないことも大切です。
生姜にはむくみに効くカリウムが含まれているため、生姜湯を飲むと余分な水分は排出されます。また、代謝が上がることで排出もスムーズになり、すっきりとしたお腹に一歩近づくことができるのです。
3つ目は、ミトコンドリアの働きを助けるからです。
我々の体内で自然と作り出される活性酸素ですが、増え過ぎると様々な悪影響を及ぼします。その1つが、ミトコンドリアの活動抑制です。
ミトコンドリアが活発だと、代謝が高まり痩せやすい身体になります。つまりミトコンドリアが抑制されると、肥満になりやすくなってしまうのです。
ジンゲロールやショウガオールの抗酸化作用が、ここで効いてきます。特にジンゲロールは強力な抗酸化作用を持っているため活性酸素によるミトコンドリアの抑圧を防ぎ、働きを活発にしてくれるのです。
④消化促進
生姜には、胃腸の働きを促す効能もあります。血液のめぐりの影響です。
そのため、必要な栄養素をきちんと消化吸収し不要なものを排出できます。すると便秘解消にもつながりますので、張ったお腹がすっきりしますよね。
●生姜湯の作り方
生姜のすばらしい効能をご理解いただいたところで、いよいよ生姜湯の作り方をご紹介します!!
・シンプル生姜湯
スタンダードな生姜湯の作り方はいたって簡単。用意するものは、生姜とお湯のみでOK。
ティースプーン1杯程度のおろし生姜をカップに入れ、そこにお湯を注ぐだけです。油分もないので洗い物も簡単ですね。
・より効果的な作り方
おろし生姜をそのまま入れてももちろん健康にはよいですが、より効果を高めたいという方は、ぜひとも「加熱」のひと手間を加えてみてください。するとショウガオールを摂取することができます。
おろした生姜に適量の水を加え500wで約4分レンチンするだけで良いので、お手軽ですよ。
・市販品でもよい
作るのが面倒という方は、市販の生姜パウダーやチューブ生姜を活用しましょう。会社や一人分がササッとほしいときに、このような製品は非常に便利です。
しかし、市販品はその場ですりおろした場合に比べて成分が減少していることがあるので、あくまでも補助として使うと良いでしょう。最近では生姜湯の素なども売られていますが、ダイエット目的の方は無糖のものを選んでくださいね!!