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ゼニスが満を持して世に問う「エル・プリメロ」の新作とは?

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1月のジュネーブのS.I.H.H.に続き、3月にバーゼルで開催されたBASELWORLDにも行ってきました。FORZA STYLEでBASELWORLDを取材するのは今回が初めて。その様子はS.I.H.H.と同様に、近々にビデオで公開いたします。で、まずは、ダイジェストでのご紹介を。各ブランドの新作のなかから特に選んだモデルをお見せいたします。
 

●第3回:ZENITH/ゼニス

今年はゼニスにとってとても特別な年。ゼニスのアイコンである名作クロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」の誕生50周年です。

「エル・プリメロ」はドラマチックな物語をもっています。

最大の特徴は、時計の心臓部であるテンプを10振動/1秒の高速振動にしたこと。10振動/1秒であれば、秒針を1秒間に10回動かすことができ、1/10秒を計測することができる。1/10秒計測可能のクロノグラフ腕時計の開発は時計界の長年の夢であったこと。「エル・プリメロ」はそれを可能とした、時計史に残る名作クロノグラフムーブメントであったのです。

ところが、悲劇が起きます。「エル・プリメロ」の誕生した1969年はクォーツ式が実用化された年でもあり、以降、機械式時計は衰退の一途を辿っていく。「エル・プリメロ」も生産中止となり、設計図や金型や工具類の破棄が命じられます。

が、しかし。クロノグラフのスペシャリストであったシャルル・ベルモという時計師が、機械式時計には必ず未来があると信じ、設計図や金型や工具類をすべて屋根裏に隠す。そうしてベルモ氏の思ったとおり1980年代に機械式が復権。ゼニスは当時の設計図や金型や工具類を使用することで「エル・プリメロ」を復活させることができたのです。

さて。そんな「エル・プリメロ」の誕生50周年を記念した特別作が「エル・プリメロ A386 リバイバル」。1969年に発表された「エル・プリメロ」搭載のファーストモデルの忠実な復刻版で、オリジナルと同じステンレススティールケースが1月のジュネーブの「プレ・バーゼル」でデビュー。バーゼルではケースをホワイトゴールド、ローズゴールド、イエローゴールドにしたプレシャスなモデルが登場したのです。

ということで、50周年の記念に加えて抜群のラグジュアリー感も備えたこの新作は、かなり本気で「欲しい!」と思ってしまったモデル。特にホワイトゴールドは一見ステンレスのようで、そこがグッときちゃいます。

また今回の取材では、ベルモ氏が生前スイスのTV番組のインタビューを受けた際の貴重なフィルムが昨年に発見された、というニュースを聞けたのも大きな収穫。その動画も掲載しましたので、ぜひ、ご覧ください。
 

 
エル・プリメロ A386 リバイバル
ゼニスのエルプリメロの時計
自動巻き、18KRGケース、ケース径38mm、アリゲーターストラップ、10気圧防水。世界限定50本。207万円
ゼニスのエルプリメロの時計
ゼニスのエルプリメロの時計
ゼニスのエルプリメロの時計

1969年の「エル・プリメロ」搭載ファーストモデルの完全復刻作。

38mm径ケース、ドーム型風防、3色のインダイヤル、ペイント針など、細部まで忠実に再現されているのが特徴。
という一方、最新型の「エル・プリメロ」が搭載されているのも素晴らしい長所。さらに驚きの50年保証付き。

ローズ、イエロー、ホワイトの3種のゴールドケースで、各50本の世界限定、各207万円です。


【問い合わせ】
ゼニス
03-5677-2091

Text:Yutaka Fukuda



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