FASHION ― 誰がアパレルを殺すのか

そのメガネ、本当に似合ってる? AIが診断してくれる時代です!

2019.3.6 2019.3.6
2019.3.6

AIが「似合い度」を点数で表示してくれる!?

「Magnify Life(メガネを通して人々の生活を豊かにする)」をビジョンに掲げ、メガネ業界の常識を次々と打ち破っていく「ジンズ(JINS)」。2018年には国内外510店舗で604万本のメガネを販売するという文字通り、メガネ界のリーディングカンパニーだ。

そのジンズが、次世代店舗『ジンズ・ブレイン・ラボ(JINS BRAIN Lab.)エキュート上野店』をオープン。AI技術を駆使したショールーミング店舗で、気に入ったメガネを掛けて店舗内にあるミラーを覗くと、AIが「似合い度」を点数で表示してくれる。この新しい施策について、デジタル事業部 事業部長の向殿文雄氏に“AI技術の魅力と未来”を伺った。


向殿氏が今使っているメガネを掛けてブレインミラーの前で「似合い度」を測定。男性からは77点、女性からは81点という判定だ
AI活用で、女性の好感度UPの“モテメガネ”も簡単!

『ジンズ・ブレイン・ラボ エキュート上野店』はジンズ店舗の中で最小の面積の店で、店内には試着用メガネと、ジンズが開発したメガネのレコメンドサービス「ジンズ・ブレイン(JINS BRAIN)」を搭載したブレインミラーを導入。メガネを掛けてミラーの前に立つと、男性と女性それぞれの視点からの「似合っている点数」を表示する。たとえば、「仕事で好印象を与えるメガネ」なら、男女の点数が同じぐらいのものを、「女性にモテたい」なら女性の点数がより上のモノを選ぶなど、目的に合ったメガネ選びも可能だ。

また、店舗内には在庫やレンズの加工機を置かず、商品選びや視力測定などの接客を重視。実際の購入はアプリを活用し、ジンズが発行する商品と視力測定データのQRコードをオンラインショップで読み取ることでキャッシュレス決済ができるのも次世代モデルならでは。度数情報を含む購入データは保存できるので、次の購入からは来店が不要になる。


『ジンズ・ブレイン・ラボ エキュート上野店』店内にブレインミラーが3台設置
狭小店舗だからトライアルできた「ブレインミラー」

――AI活用の「メガネ」ショールーミング店舗は世界初ですか。

向殿 当社調べでは、アメリカにショールーミングに特化したメガネブランドはあります。ただ、AIによるメガネフレームのレコメンドと組み合わせた店舗はジンズが世界初であると思っています。

――AI活用はいつ頃から取り組まれましたか。

向殿 ネットでメガネを買うときの障壁は「試着ができない」ことと、「自分に似合っているかどうかが分からない」ことで、それを乗り越えるために取り組んだのが「ジンズ・ブレイン」です。2016年からECサービスで展開を始めましたが、あくまで購入のサービスの一環で、メガネが似合っているかいないかをお知らせするウェブならではのサービスになりました。

――手元のスマホの操作でお薦めのメガネが分かるのはうれしいですね。

向殿 ジンズアプリや公式LINEにも試着サービスとして「ジンズ・ブレイン」を搭載しましたが、メガネを掛けた写真を撮って自分でアップロードしてもらうと点数が返ってくるサービスで、「アップロードが面倒」という声もいただきました。そこでよりスマートな体験をしていただくために、「ブレインミラー」を開発、上野店でローンチしました。

――なぜ上野店だったのですか。

向殿 今回のショールーミング店舗は実験的な店舗と捉えていて、上野店が狭小店舗で実験に適していたというのがあります。ジンズのアプリは店舗購入顧客の利用率が高く、スマホを利用したデジタル購入体験も年々増えています。購入体験の進化の一環としてショールーミング店舗の開発を行いました。


向殿氏に違うメガネでトライしてもらった。男性からの似合い度が3ポイントアップした
ジンズならではの新しい形のお店を作っていきたい

――上野店はオープンしてちょうど1ヵ月ほどになりますが、お客様の反応はいかがですか。

向殿 ショールーム店舗やキャッシュレス決済に馴染みがない方も多いと思いますが、入店客数は倍以上になり、上野店には少なかった20~30代のお客様が増えています。ブレインミラーを実際に使って、掛けたことがなかった新しいデザインやカラーに挑戦して、「意外とこういうメガネも似合うことがわかった」といううれしい反響もいただいています。

――店舗設計で力を入れたポイントは。

向殿 ブレインミラーを使って試着をすることを当たり前にし、キャッシュレス決済までを自然な購入体験にしていくが次の課題になりますね。上野店の一番のメリットは、レンズ加工の工程がないので、接客や検眼に集中できること。少ない人員でオペレーションができれば、いろんなスタイルの店を広げることが可能になると思います。

――確かに上野店を拝見すると、駅はもちろん空港など人が集まる場所にもフィットしそうですね。

向殿 店頭在庫がいらないので、ポップアップショップなどゲリラ的な出店などの可能性も広がるでしょう。ジンズはメガネ業界の中で、新しいことにチャレンジしているというイメージとプレッシャー(笑)があるので、上野店は良いタイミングで出店できたなと思います。


手前が向殿氏が普段掛けているメガネ、奥が3ポイントアップしたメガネ
ブレインミラー開発には30万件の顔写真データが必要

――「AI技術」というとビッグデータの活用は切り離せませんが、ブレインミラーの開発秘話を教えてください。

向殿 簡単に言うと、ショップスタッフの「似合う/似合わない」を判定したものをディープラーニングさせたのですが、それを作るのに30万件の顔写真のデータをクラウド上にアップ。そこから女性のスタッフが判定したAIと男性のスタッフが判定したAIを作りました。

――そのビッグデータを基にしたブレインミラーの判断の精度はいかがですか。

向殿 ジンズは日本で一番メガネを販売しているブランドなので、必然的に日本で一番接客している数が多くなります。ブレインミラーでは、顔の形はもちろん、髪の色や肌の色、年齢まで総合的に判断するようなシステムになっていて、0点から最高100点までの点数が出ます。

――お話を聞いていると、たとえば「女子大生にウケるメガネ選び」などもできそうですね。

向殿 理論上はできると思いますが、女子大生数万人以上のデータを集めるのは大変です(笑)。「人気アイドルが判定したAI」を期間限定で展開できるといいなと考えていますが、どのようにディープラーニングさせるかは思案中です。


店頭で試着して気に入ったメガネはアプリのバーコードで読み込んで購入する
世界的なデザイナーによるジンズでしか買えないメガネ

――では、FORZA STYLEは「40代ビジネスマン」がターゲットですが、この春夏のお薦めフレームをご紹介ください。

向殿 40代の男性は、モノを見る確かな目と自分なりのこだわりをお持ちだと思います。今人気なのは“オフィスカジュアル”に似合うフレームで、男性は女性と違って化粧をしないので、「メガネはイメージを変えられるアクセサリー」として、JINS DESIGN PROJECTのメガネをお薦めします。


JINS DESIGN PROJECT「Michele De Lucchi」上から、モデル「Michele(ミケーレ)」、「Davide(ダビデ)」、「Federica(フェデリカ)」各1万2000円(税抜)

――ユニークなデザインですね。

向殿 JINS DESIGN PROJECTは、“メガネの定義を問い直し、メガネの本質からデザインする”がコンセプトで、イタリアを代表する建築家であるミケーレ・デ・ルッキがデザインしたものが最新作です。ミケーレが「メガネの4つの類型」を再解釈し、フォルムだけでなくディテールにまでこだわって、アセテート素材の持つ加工性を活かしながら質感や色を追求。他では手に入らないフォルムとカラーリングが生まれました。ぜひ店頭でご覧ください。

【問い合わせ】
ジンズ・ブレイン・ラボ エキュート上野店
東京都台東区上野 7-1-1 JR東日本上野駅構内 エキュート上野3階
03-3842-5995
営業時間:10:00〜21:30(施設に準ずる)
JINS

Photo:Riki Kashiwabara
Writer:Makoto Kajii

Author profile

梶井 誠
梶井 誠
Kajii Makoto

今はなき講談社のメンズファッション雑誌『Checkmate(チェックメイト)』編集部のファッション班を経てフリーランス。セレクトショップのカタログやメンズ雑誌のファッションページの取材・原稿を担当。SKE48箱推し、フィロのス・奥津マリリ推し、ジュビロ磐田サポーター。1961年福井県出身。

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