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志は高く、ストレスは低く!! 完璧主義のプロになろう

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Are you a perfect human??

「〇〇って完璧主義だよね~」というセリフを聞いたことはありませんか? 「自覚はないけど、言われたことがある……」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

でも、意外と「完璧主義」の具体的な内容や特徴は知られていませんよね。今回はそんな「完璧主義」を徹底解剖します!!

目次
●完璧主義とは

 ・完璧主義
 ・隠れ完璧主義

●3つのタイプ
 ・自己指向型
 ・社会規定型
 ・他者指向型

●特徴
 ・他人からの評価が気になる
 ・責任感が強い
 ・理想が高い
 ・失敗を強く恐れる
 ・妥協が苦手
 ・ナルシスト気味である

●メリット
 ・質の高い成果を出すことができる
 ・信頼できる
 ・精密な作業が得意

●デメリット
 ・ストレスフル
 ・チャンスを逃しがち
 ・人に頼るのが苦手
 ・自分にも他人にも厳しい
 ・大局を見失いがち
 ・0か100か

●原因
 ・生育環境
 ・自己肯定感の低さ

●治し方
 ・優先順位をつける
 ・求められているレベルを確認する
 ・小さいことから他人に任せる練習をする
 ・失敗に対する見方を変える

●付き合い方
 ・こまめに確認をとる
 ・自分の合格基準を明確に伝える
 ・自分もベストを尽くしてみる

●日本人の英語は完璧主義!?

●まとめ

●完璧主義とは

・完璧主義

一般的に「完璧主義」とは、物事に不十分な部分があることを許さず、完璧な状態を求める考え方や性格などを指します。

・隠れ完璧主義

「完璧主義」と聞いたらどんな人物像を描くでしょうか?? おそらく多くの人は、「自他ともに厳しく、何事も完璧にこなす人」をイメージすると思います。しかし、それと正反対な人が実は「隠れ完璧主義」かもしれません。

例えば、「やらなくちゃと思いながら、どこから手をつけようかずるずると悩み続けているうちに時間が経って自己嫌悪……」というタイプの人。一見ただのだらしがない人に見えますが、実は「隠れ完璧主義者」。

「どこから手をつけようか悩んでいる」「自己嫌悪」という2点がポイントなのです。なぜなら、着手した物事はパーフェクトに成し遂げなくてはいけないと思い込んでいる完璧主義者は、確実に成功する見通しが立たないとなかなか始めることができません。その一方で、タスクを溜めこんでいる自分が許せないので自己嫌悪に駆られてしまうからです。

●3つのタイプ

常に高いレベルを目指す完璧主義者ですが、実は大きく3種類に分類されるのはご存知でしたか? その3種類とは、「自己指向型」「社会規定型」「他者指向型」と言います。パッと見は同じように見えてしまうのですが、それぞれ信念や動機が異なるようです。

・自己指向型

自己に対して非常に高い水準を要求するタイプです。完璧でなければならないと考え、そうあろうとして努力をする大変ストイックな性格を持っています。

・社会規定型

これは、自分が完璧であることが社会などの他者にとって重要であると考え、欠点のない人間であろうと努力するタイプです。裁判官や教師など、責任の重い役職などに就いたためにこのような思考になる人もいます。

・他者指向型

自分に厳しい上記の2つとは対照的に、このタイプは他人に厳しいことが最大の特徴です。自己追求ではなく他者や周囲の環境が完璧であってほしいと思う傾向があります。

●特徴

それでは、完璧主義にはどんな特徴があるのでしょうか。以下では具体的な特徴をあげています。ご自身がいくつあてはまるのか、考えながらご覧ください!!

・他人からの評価が気になる

誰でも、他人からどう思われているのかは気になりますよね。中でも完璧主義の人は、周囲からの評価が気になるようです。努力の方向性を見失い、当初の目標ではなく他人に評価されること自体を目的にしてしまう人も見受けられます。

・責任感が強い

任された仕事に対して強い責任感を持つことも、大きな特徴です。グループでの仕事の場合は、きちんと自身の仕事を果たすだけでなく、他者の様子や細かなことにも目を配ることができます。

・理想が高い

完璧主義者は理想が高いです。中途半端なものを出すことに抵抗があるため、初めから完璧なものを出そうとします。さらに、プラスαを追加しよりよい成果を上げることもできます。

・失敗を強く恐れる

失敗をすると、自分に対する評価が一時的に悪くなってしまいます。誰でも失敗は怖いですが、完璧主義者は自身や他者からの評価を強く気にしているため、失敗を死活問題のようにとらえがちなのです。

・妥協が苦手

完璧主義者は、妥協することが苦手です。適当なところで見切りをつけることをせず、パーフェクトな仕事と高いクオリティを追求するので、上質な成果を上げることができます。その一方で徹夜で資料を作り続けるなど、仕事の効率は落ちてしまいます。

・ナルシスト気味である

ナルシストや自己愛が強い傾向がある人も、完璧主義になりやすいです。このような人は、役割を完璧にこなす自分や努力する自分の姿を好みます。自分自身を褒めるためには一切妥協をしません。その副産物としてクオリティの高い成果が生まれるのです。

●メリット

「完璧」を目指すのは素晴らしいことです。歴史上の偉人などにも完璧主義者は多く存在したと言われています。ここではさまざまなメリットをご紹介します。「自分はずぼらだからな……」という方は参考にしてみてはいかがでしょうか?

・質の高い成果を出すことができる

理想に少しでも近づけようと手を抜かない完璧主義者だからこそ、どんな案件でも高いクオリティに仕上げることができます。一度クリアしただけでは満足せず、2回目以降はさらに上を目指していくのも素晴らしいところです。

・信頼できる

コンスタントに質の高いパフォーマンスができ、責任感があるので、職場などでの信頼を得やすいです。その結果、責任者やリーダーなどに抜擢される機会も自然と多くなります。目標を達成するために、自身の仕事をこなすだけでなく他のメンバーにも気を配ることができるので理想的なリーダーであることが多いです。

・精密な作業が得意

失敗を避けるために細心の注意を持って作業を進めるので、細かい丁寧な作業が苦にならない傾向があります。そのため、医師や税理士などの精緻な仕事に向いています。

●デメリット

メリットとは反対に、完璧主義とは常に自分からのプレッシャーを受けている状態なので、デメリットもいくつか存在します。当てはまった方、そのストレスの原因は完璧主義かもしれませんよ。

・ストレスフル

何事にも全力で取り組んでしまうため、他人に比べて疲れやストレスが溜まってしまいがちです。また、手を抜くことができないため体力的にも精神的にも限界まで頑張ってしまうことも原因の一つです。

・チャンスを逃しがち

失敗を必要以上に恐れるので、物事を始めるときにも慎重になります。先の見通しが立ち納得しない限りは行動に移せないため、物事を先延ばしにしてしまうことも。これではせっかくのチャンスを無駄にしてしまうかもしれません。

・人に頼るのが苦手

完璧主義者はその強い責任感があだとなり、自分の仕事は自分で成し遂げなければならないという考えに固執してしまいがちです。さらに他人に任せるより自分がやったほうが精度が高く確実だと考える傾向もあります。1人でなんでも抱え込みすぎると、作業の効率に悪影響が出てしまいますよね。

・自分にも他人にも厳しい

完璧を求め自分に厳しい人は、他人にも厳しくなりがちです。なぜ他人が最良を目指さないのかが理解できずイライラしたり、ミスや欠点が目についてストレスを溜めてしまうのです。また、そのようなネガティブな感情で接していると、相手からも嫌われて関係がギスギスしてしまいます。

・大局を見失いがち

常にミスがないかを気にかけているため、枝葉末節に拘泥してしまい、全体を俯瞰するのを忘れてしまうことがあります。まさに「木を見て森を見ず」。本来の目的やゴールをしっかりと見据え、大局を見失わないようにしましょう。

・0か100か

完璧を目指すあまり、結果を完璧か失敗の両極端でしか物事をとらえられなくなってしまいます。少し不足点があっても、求められている基準を満たしていればOKだったり、問題があっても後で改善できるケースも多いはず。極端な考え方では、自縄自縛に陥ってしまいます。中には失敗が濃厚になった場合、全てを投げ出してしまうという人も。

●原因

・生育環境

一般的に完璧主義は、育てられ方に原因があると言われています。結果だけを見て「完璧にできないと褒めてもらえない」という経験が積み重なり、完璧主義的な性格が形成されるというものです。

例えば、満点以外だったときに「もっと頑張ろうね」と言われるような環境で幼少期を過ごした人は、成功のハードルが高くなったり、ちょっとしたミスでも失敗だととらえたりするそうです。

・自己肯定感の低さ

常に高みを目指す完璧主義の人は、傍から見ると自分に自信がありそうに見えます。しかし実際にはそうでない場合が多く、自分に自信がないからこそ必要以上に失敗を恐れるのです。また、周囲の人間の方が秀でていると思い込んでいると、実際にはできているのに合格ラインに達していないと悲観してしまうのです。

●治し方

・優先順位をつける

完璧主義者は、タスクはすべて重要だと考えます。それはとても良いことですが、現実は納期や重要度が異なることが殆どです。1度タスクをリストアップし、締切順などで優先順位をつけてみましょう。すると気持ちに余裕が生まれ、着手することができます。

制限時間を決めて、その範囲内で終わらせるという訓練も効果的です。

・求められているレベルを確認する

自身が満足できるような高いクオリティを求めるあまりに作業効率が落ちてしまう人は、初めに求められているレベルを冷静に分析してみましょう。自身が思い詰めているよりも低いレベルでよいかもしれません。

・小さいことから他人に任せる練習をする

他者に仕事を任せることができないと、効率が悪いですし信頼関係も築きにくいですよね。急にすべてを任せると、後から不安に駆られてもう一度自分でやりなおしたりしてしまう恐れがあります。優先度の低いささいなことを他人に協力してもらうことで、徐々になれていくことができます。

・失敗に対する見方を変える

失敗は誰にとっても嫌なものです。ですが裏をかえせば、失敗しない人はいません。それに、意外とだいたいの事は何とかなりますし、後からリカバーできることも多いです。

急にポジティブになるのは難しいと思いますが、いい意味での諦めが肝心です。必要以上に落ち込まないようにしましょう。

●付き合い方

「自分は完璧主義じゃないから、気持ちがわからない」という皆さん、おまたせいたしました。ここでは、完璧主義な人との上手な付き合い方をご説明します。

・こまめに確認をとる

完璧主義の人は適当なところで妥協することが苦手で細部までこだわるので、こちらの思いもよらない指摘をしてくることがあります。事前に「この点はどうするのか、どのレベルまで求められているのか」をお互いに確認することで、後々予想外の修正などを行う手間が減り、ストレスが軽減されますよ。

また、ここで確認したチェックポイントはおそらく全ての仕事において完璧主義の人が気にかけているポイントです。覚えておけば円滑なコミュニケーションが取れるでしょう。

・自分の合格基準を明確に伝える

完璧主義の人の合格ラインは非常に高いことが多いです。その原因には自己肯定感が低いがゆえの「他者はこのくらい当然だと思っているかもしれない」という思い込みがあります。そのため、「私はこのくらいで完成だと思っている」ということをきちんと伝えると、案外あっさりと納得してもらえることがあります。

・自分もベストを尽くしてみる

面倒だと思われがちな完璧主義ですが、責任感が強く高みを目指して努力するという長所は見習って損はありません。いつもよりちょっとだけ合格ラインを高く設定してみたりと真似をしてみると自身の成長に繋がりますよ。

●日本人の英語は完璧主義

日本人の英語は完璧主義だ、という話を聞いたことはありませんか?

「正確な発音じゃないと聞き取られない」「文法が間違えていると恥ずかしい」と英語に苦手意識を持っている人、多いですよね。このような日本人の英語学習者の完璧を求める姿勢が、英語力向上の障害となっていることがあります。

ですが、言語はそこまで正確さが求められていません。例えば、外国人の方がカタコトの日本語で会話をしてきても、「頑張ってるな」と思いこそすれ文法や発音の間違いに目くじらをたてたりはしませんよね。それなのに日本人の多くは逆の立場になったとき、カタコトの外国語で話すことを躊躇してしまうのです。

そう考えると、日本人は全体的に完璧主義だと言えるかもしれませんね。

●まとめ

いかがでしたか? 完璧主義にはメリットもありますが、無理をして心と身体に負担をかけてしまってはよくありませんよね。何事にも妥協が必要なのです。

インドの偉人ガンジーも次のような名言を遺しています。

―私たちのように未完成な人間に、何もかも完璧にこなせるわけがない。
私たちにできるのは、その時その時の妥協点を探ることである

完璧主義のよさを活かしつつ、行動や考え方を少し変えてみることで、よりのびのびと生きられたら素敵ですよね。

Photo:Getty Images
Text:K.S



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