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シャイなあなたは必見! デメリットだけではない? 人見知り徹底解説

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日本人の大半は人見知りって知ってましたか?

「初対面の人と話すと異様に緊張しちゃうんだよなあ……」「もっと明るく社交的になりたい!!」こんなお悩みをお持ちのアナタは、もしや人見知りではありませんか? 外交的な人が良しとされる現代では苦労している方も少なくはないでしょう。

今回はそんな「人見知り」について特集します。一刻もはやく改善したいという方も、人見知りの人と仲良くなりたい方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次
●そもそも「人見知り」とは?

●いくつあてはまる? 人見知りの特徴

  ・気心の知れた友人となら饒舌
  ・友達の友達は他人
  ・電話が怖い
  ・会話の前の「あっ」
  ・街中で顔見知りを見かけたらそっと離れる
  ・飲み会でのポジショニングが困難
  ・店員さんに話しかけられるのが苦手

●どうして人見知りが発動するの?
  1.過去の経験
  2.防衛本能
  3.自己肯定感の低さ
  4.完璧主義
  5.自意識過剰

●最初から? 後から? 人見知りの2タイプ
  1.スタート人見知り型
  2.だんだん人見知り型

●日本人には人見知りが多い!?

●克服するためには

  ・まずは挨拶から
  ・得意な話題を用意しておく
  ・相手についてリサーチしておく
  ・相手に話させる
  ・会話よりも振る舞いを意識してみる
  ・考え方を変える

●実はこんなメリットが!?
  ・秘められたパワーがある
  ・相手の気持ちを考えられる
  ・聞き上手になれる
  ・深い人間関係を築ける
  ・感性がこまやか

●まとめ

そもそも「人見知り」とは?

本来「人見知り」とは、乳幼児が他人を見て恥ずかしがったり嫌うような状態を表す言葉として生まれました。ですが近年は芸能人が人見知りを自称するなど、「内気」「照れ屋」と並びシャイな大人の性格としても使われることが多くなっており、社会心理学においてはシャイネスという個性のひとつだと定義されます。

人見知りが発動すると、口数が少なくなる・視線を合わせないなどの回避的行動や、過剰な愛想笑いや同意といった防衛的な行動をとります。その様子は「暗い」「消極的」などといったマイナスイメージを持たれやすいのです。

一口に「人見知り」と言ってもさまざまな原因、タイプが存在します。行き過ぎると鬱やコミュニケーション障害になることもあり、必要に応じて精神科を受診することも大切です。

いくつあてはまる? 人見知りあるある

人見知りに多くみられる特徴をいくつかご紹介します。人見知りの方は共感を、そうでない方は驚きをもって読んでみてください。

・気心の知れた友人となら饒舌

初対面だったりつきあいの浅い相手との会話が苦手なだけで、仲のいい友人や家族となら楽しく会話できているという人は多いです。いわゆる内弁慶のような状態ですね。まれに「お酒の力を借りれば初対面でも大丈夫」という人もいます。

・友達の友達は他人

人見知りの人が、信じられない!! と口をそろえて言うのが「友達の友達は友達」思考。いくら親友の友達といえども、自分からしたら完全初対面の赤の他人。むしろここでその人に悪印象を与えてしまったら紹介してくれた親友にも申し訳ない……と考えるとその辺の他人と会話するよりもハードルが高いと悩んでしまうようです。

・電話が怖い

電話応対に苦手意識を持つ人は少なくありませんが、人見知りの人は特にその傾向が強いです。相手の顔が見えない分、どう思われているかが気になってしまうからだとか。なお、マニュアル的な電話対応よりも雑談の方がハードルが高いそうです。「どうしても必要に迫られたときは意を決して受話器をとる」といった声もあがっています。

・会話の前の「あっ」

自然に会話したいのについ「あっ…」とワンクション入れてしまう自覚、ありませんか? 会話のシュミレーションのための時間稼ぎだったり、不安感のあらわれだったりと原因は様々です。あまり多用しすぎると頼りない印象になってしまうので、できれば使わずに済ませたいですよね。

・街中で顔見知り程度の知人を見かけたらそっと離れる

知り合いをスルーしてしまうのは失礼だとわかっているけれど、挨拶をした後の会話に困るのでスッと目を逸らしてしまう。勇気を振り絞って挨拶してもしどろもどろで不自然だった……。人見知りあるあるですよね。大人たるもの爽やかにかつ自然に挨拶をしたい!! と思っている人も多いのでは?

・飲み会でのポジショニングが困難

人見知りの人にとって飲み会は試練と言っても過言ではありません。仲がいい人だけのこじんまりとした飲み会なら楽しめても、大人数での飲み会ではどこにいればいいのかがわからなくなってしまうからです。入口付近は注文をまとめたりとコミュニケーションスキルが試されるし、奥側は逃げ場がないし……と入念なシュミレーションをしていませんか?

・店員さんに話しかけられるのが苦手

服を見に行ったときなど、つい店員さんを気にしていませんか? 買わないのにおすすめされると断りづらいし、せっかく説明してくれたのにと申し訳なく感じてしまう人は多いです。無人店舗の普及と人見知りの克服、どちらが先に成し遂げられるかなと考えてしまいますよね。

どうして人見知りしてしまうの?

いくつかの特徴を見てきましたが、一体その原因はなんなのでしょうか? 子どもの人見知りは、見知らぬ他者への恐怖心や警戒だと言われています。ですが人生経験を積んだ大人の場合はいささか異なるようです。

大人の人見知りには大きく分けて5つの原因があります。過去の経験、防衛本能、自己肯定感の低さ、完璧主義、自意識過剰です。

1.過去の経験

「自分が話したことで場がしらけてしまった」など、コミュニケーションにおいて過去にネガティブな体験をしていたり傷ついた経験があると、再び同じようなことが起きるのではないかという恐怖が深層心理で働きます。いわゆるトラウマ状態です。

2.防衛本能

人間には本能的に所属欲求が備わっており、集団から排斥される危険性を感知することが対人不安につながります。人見知りの強い人は、集団から排除される危険性を回避したい気持ちが強い人と言えます。
防衛本能だとする話に関連して、もうひとつ。原始においては知らない人は本来敵であり、対面した場合に逃げるか戦うかという選択を迫られていました。そのため人見知りしてしまうのは当然の反応だという説もあります。

3.自己肯定感の低さ

根本的に人見知りの人は自分に自信がありません。ありのままの自分をさらけ出すことが苦手で、人との接し方が分からなくなっています。また、人からの高評価を得ることによって自分は価値があるのだと思おうとします。つまり他人から嫌われたら無価値ということになってしまうので、会話で失敗することを恐れるのです。

4.完璧主義

意外に思われるかもしれませんが、完璧主義も人見知りの一因です。理想の社交性を思い描いているため、自分が緊張して会話していると失敗だと感じてしまうからです。このタイプの特徴は具体的に、アドリブが苦手、人前で話す時は事前に内容をきちんと用意していないと喋ることができないなどの傾向があります。

5.自意識過剰

人見知りが続く大きな原因は、話し相手や会話内容などといった外の世界ではなく、自分の内面ばかりに意識が向いていることです。相手と話しているときに、自分が緊張していることや、何を話すかに集中しすぎるため、相手が楽しそうにしていることに気づくことができません。その結果、本当は円滑にコミュニケーションできていても、失敗したというネガティブな思いだけが残ってしまうのです。

そしてこれらすべてに共通するのが、思い込みです。「自分は人見知りだからコミュニケーションがうまく取れないんだ」という思い込みは、自らの行動を制限し会話を減らしてしまいます。また、本人が人見知りとして振る舞うことで周囲もそう扱います。その結果他者と関わる機会が減り、さらに振る舞い方がわからなくなっていく悪循環に陥ってしまいます。

最初から? 後から? 人見知りの2タイプ

あなたは「人見知り」と聞いてどのような状態をイメージしましたか? 一般的にイメージされる人見知りは、初対面の相手に委縮してしまうタイプがほとんどです。しかし一方で、会う回数を重ねるごとにコミュニケーションが取りにくくなってしまうタイプの人見知りも存在します。ここでは前者を「スタート人見知り」、後者を「だんだん人見知り」と名付け、両者の特徴を見ていきたいと思います。

1.スタート人見知り型

最もポピュラーな人見知り。最初はガチガチに緊張していても、相手と会う回数が増えれば増えるほどナチュラルに話せるようになっていきます。純粋に警戒心が強く、傍から見ていてもわかりやすい人見知りと言えるでしょう。

2.だんだん人見知り型

「初対面では人見知りしないのに、だんだん人見知りをしてしまう」「初対面だけは話せるが2回目以降は会話がない」というタイプ。初対面やしがらみのない関係では積極的に生き生きと楽しく話せるのに、この人間関係の中で長期的にうまくやらなければと思うと、相手の目が怖くなり緊張して萎縮してしまうタイプです。

日本人には人見知りが多い!?

日本では実に60%以上の人が自分を人見知りだと感じているそうです。これには「真面目」という国民性が関係しています。真面目ゆえに失敗を過度に恐れ、リスクを忌避したがります。つまり完璧主義的な側面を持っているのです。前述のとおり、完璧主義は人見知りの原因のひとつです。

さらに、控えめであることを美徳とし「出る杭は打たれる」日本では、自己主張の強い人は疎まれがちであることも理由のひとつだと考えられています。

また日本は島国で、閉鎖的なコミュニティにおける和を大切にしてきました。そのため集団から排斥される危険性に敏感な国民性を持っていると言われています。

克服するためには

・まずは挨拶から

挨拶をされて不快になる人はまずいません。自分から「おはようございます」と声をかけましょう。すると、ほとんどの人が挨拶を返してくれます。

この「小さな成功体験」を繰り返せば、「話せない」セルフイメージはどんどん弱まり自信が蓄積していきます。人見知りの原因の一つはコミュニケーションの成功体験が少ないことです。挨拶は絶好のトレーニングだと捉え、会話の範囲も少しずつ広げていきましょう。

・得意な話題を用意しておく

人見知りの人は会話のシュミレーションを必要としているケースが多いです。万人に共通するような話題をいくつか鉄板ネタとして持っておくと楽ではないでしょうか。

例えば、最もポピュラーな天気以外にも、好きなカフェやスポーツなどもよいですね。あまりマニアックな内容は相手がついていけなくなってしまうので要注意です!! あくまでもサラッとした雑談ができればよいので、ウケを狙いにいく必要はありません。

・相手についてリサーチしておく

これも会話のシュミレーションの一環なのですが、相手の情報を少しでも得ておくことで話題を見つけやすくなります。さらに、相手のことを多少なりとも知っているという安心感でリラックスできることも。

例えば友人の友人なのであれば、自分の友人にあらかじめ相手のパーソナリティーや趣味を聞き込みしておくのも手ですよ。

・相手に話させる

自分が話すことが苦手なのであれば、相手に話をさせてしまいましょう。得てして人間は自分の話を聞いてもらって不快になる人はまずいません。ちょっとしたネタを仕込んでおいて、相手に振ればいいのです。相手の趣味などを深掘りしても良いですし、あえて自分の得意な話題を振るのも手です。

例えばカフェめぐりが趣味なら「最近カフェめぐりをしているんだけど、なにかオススメのお店ある?」といったような質問をすれば、相手の返事に対してコメントもしやすくなりますよね。

・会話よりも振る舞いを意識してみる

実は人付き合いにおいては、話す内容ではなく振る舞いの方が大切です。例えば、いくらトークが巧みでも高圧的な人だと、仲良くなりたいと思いませんよね。反対に、いくらトークがたどたどしくても優しい人には好感を抱くのが人間の心理です。

無理に喋ろうとしなくても、笑顔でうなずく、相手の目を見て話を聞くなどの誠実な振る舞いをきちんと行っていけば円滑な人間関係が築けるはずです。

・考え方を変える

前述のとおり、人見知りの人は会話にも完璧を求めるあまりぎこちなくなってしまいがちです。考え方を変え、無理に会話を盛り上げなくてもいいと思いましょう。また、誰とでもフランクに話せて社交性の高いタイプを理想とせず、じっくり相手の話に耳を傾けられる人間を目指すと楽になれるかもしれません。

実はこんなメリットが!?

ネガティブなイメージを持たれやすい人見知りですが、実は長所でもあるんです。これを読めば、人見知りな自分を好きになれるかもしれませんよ!!

・秘められたパワーがある

人見知りの人は、遠慮したり萎縮したりと自分の全力を出せていませんよね。つまり、人見知り状態は本来の自分ではないということ。安らげる環境ではいつもの何倍もの力が出せてしまうんです。

・相手の気持ちを考えられる

常に相手にどう思われているかが気になるということは、相手のことを考えた気遣いや心配りができているということ。これはやろうと思ってすぐにできることではありません。素晴らしい才能です。

・聞き上手になれる

人見知りは話すのが苦手という人が多いです。そのため、自然と聞き手になってしまう傾向にあります。ですが、話を聞いてくれる存在というのは絶対に重宝されるはずです。なぜならコミュニケーションは、相互の関係で成り立つものだからです。いつも周囲の話を聞いているあなたを好意的に感じている人もいるはずですよ。

・深い人間関係を築ける

人見知りの人は相手に心を開くことに時間がかかります。これは裏を返せば、今親しい人々とはきちんと時間をかけて信頼関係を育んできたということ。交友関係も量より質です。そう考えれば無理に人見知りを直す必要もないのでは?

・感性がこまやか

敏感に空気を読んでしまう人見知りの人は、元々が繊細な場合が多いです。そのため、季節のちょっとした移り変わりや書籍・映画などにも感動することができます。細やかな感性は意識して身につけることは難しいので、大切にしてくださいね。

まとめ

いかがでしたか? ウィークポイントとなりがちな人見知りですが、発想を転換すればポジティブに捉えられることがご理解いただけたかと思います。

繰り返しになりますがコミュニケーションにおいて最も大切なのはトーク力ではなく、相手を思いやる気持ちです。様々なフィールドで活躍するあのタモリさんも

「人見知りのもう一歩先の行動ができれば、みんなの気持ちを楽しく、豊かにすることができる。それが人見知りだけに与えられた才能だ」

と述べています。

 

人は誰かと関わることなしには生きていくことができませんが、その関わり方は一つではありません。人見知りもあなたの個性のひとつです。克服したいという人も、焦らずじっくり向き合ってみてくださいね。

Photo:Getty Images
Text:K.S



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