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クリ☆ブロ「激痛 in カルデラ」

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叫ばずにはいられない!

やわな人生史上、みぞうゆうの痛みが俺の顔右半分をミリミリと歪めている。白状しよう、「癌かな」とか一瞬考えた。大げさではなく、それぐらいの疼痛なのだ。痛みレベルを10点満点で例えればゆうに7を超え、7.5、いや7.7か……(どっちでもいいわ!)。いよいよ目の前が暗くなってきたので、取材を早々に切り上げて最寄りの歯科医へ。「OKグーグル、最寄りの歯医者さん」。懸命なる読者諸兄よ、37にもなって阿蘇のカルデラでこんな情けないググり方をするとは思わなかったぜ!

カローラをぶっ飛ばし、阿蘇市街に向けてくだっていく。普段はまったく気にならない程度の振動が、顔の右半分に共振して激痛をもたらすため、両手で覆わざるを得ない。

車内には、干場DJおすすめのスティングが薄く流れている。私的にはすでにスティングは十分足りているのだが、いまは貝になるしかない。ハンドリングを握るO坪さんは、「クリ、あと20㎞我慢しろ〜」と激励を飛ばしてくれる。

車内にはスティングのメロディーと、ヒッヒッフーという私の呼吸(痛みのあまりラマーズ法に切り替えた)。車窓にはカルデラ。ダダが絵に描いたようなシュールレアリスムである。

そしてようやくたどり着いた歯医者で下された診断は………「親知らずの虫歯が神経まで到達しています。右奥歯の隣、上下です」。癌じゃなくてよかった! しかし、折しも当日は三連休初日、「一見さんで、しかも当日手術なんてしたことないけど、その痛みようじゃ三連休は越せんばい。よっしゃ、ぶっこ抜きましょう」

ここから先は、語るも涙の土木工事である。私の右下顎の親知らずは、隣の歯に対して水平に生えているので、歯科検診でも「大学病院でオペしてくださいね」と言われていたぐらい、タチが悪いモノだった。

それゆえ、まずは麻酔を5本注射し、痛みレベルを4に抑えてから、冷凍ライチ状態になった歯茎を切開。そこからはこの世のHELL。チュイイイイイイーンと歯を削り、ハンマーでたたき割り、それを釘抜きの要領でぶっこぬく段にいたり、痛みレベルは上限突破の42を記録。背骨は折れるぐらい弓なりになり、右の目からだけ滂沱の涙がこぼれおちたのだった……。

親知らずを放置しているそこのあなた、ぜひいますぐに歯医者さんを予約してください。そう、そのスマホでいますぐ「OKグーグル、最寄りの歯医者さん」と検索するのです。私のような臨死経験をもつ人間が地球上からひとりもいなくなるその日で、私は「親知らず早期治療」を説いて回ります。

あれ? とかじゃなくてマジで! 

道中支えてくださったみなさん、本日抜糸が済みました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

エグゼクティブプロデューサー
栗原資英



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