デメリットだらけのその姿勢、やめませんか?
日々PCやスマートフォンに向き合う現代人の皆さん、知らず知らずのうちに猫背になっていませんか? 「猫背の自覚はあるけど、この姿勢が楽だし……」そんなことを思っているアナタ。猫背がどれだけのデメリットを持っているかご存知でしょうか。ということで今回は、見た目も健康も害する猫背に警鐘を鳴らします!
目次
■「猫背」とはどんな姿勢か
■猫背チェック法
■猫背が生むデメリット
・肥満
・老けて見える
・肌荒れ
・むくみ、たるみ
・肩こり
・腰痛
・頭痛
・酸素不足
■猫背になる原因
・長時間のPC、スマホ
・運動不足
・日本人の体型
■自己流で治してはダメ!?
■どうすれば治るのか?
・「正しい姿勢」を知ること
・寝返りをうつ
・椅子と机の距離を変える
・頬杖をつかない
・整体院に行く
■おすすめストレッチ
■まとめ
「猫背」とはどんな姿勢か
まず、「猫背」を詳しく説明します。猫背ってつまり、背中が丸まっていること? うつむいていること?……どれも当てはまりますが、重要なポイントは顎が前に突き出ていることです。
もし、ふとしたときに鏡を見てこういう姿勢だったなら、あなたは立派な猫背です。それに、背中を丸めたままPCの画面を見ると、自然に顎が前に出てきますよね。こういった猫背を「スマホ猫背」「IT猫背」などと言うそうですが……今の現代人は自然と猫背になってしまう環境にいるようです。
そして、猫背にも色々な種類があります。
●首猫背
●背中猫背
●腰猫背
●S型猫背
体のどこが曲がっているかは人それぞれ。自分の姿勢をチェックしてみましょう。
猫背チェック法
上記を読んで不安になった皆さまのために、猫背がどうかがわかる、わかりやすいチェック方法をお教えします。
まず足を壁につけて、そこからお尻、腰、背中、頭……と順番に壁につけていきます。頭が離れてしまう人は、どこが壁についているかで体の丸まりを判断してください。普通の腰のカーブでは、腰と壁の間にてのひらが1枚程度入るはず。例えば、拳が入ってしまうようではS型猫背の可能性が高いでしょう。
猫背が生むデメリット
猫背いわゆる「悪い姿勢」なのはご存知の通り。しかし、どこにどう影響するのかまで考えている人は少ないのではないでしょうか?
猫背が生む恐ろしい影響をご紹介します。
・肥満
猫背の人は太りやすいと言われています。本来使うはずの腹筋や背筋を使わないので代謝が悪くなり、脂肪がついてしまうのです。それに加え、顎を突き出す姿勢のせいで顎の皮膚がゆるみ、二重顎になりやすいんだとか……。
また、楽だからといって体のどこかに体重をかけすぎると、骨盤が歪み、内臓の位置が下がってお腹が出てしまう原因になります。要注意!
・老けて見える
猫背の人は、なんと実年齢より5歳ほど上に見られてしまうことが多いんです! 「疲れている」「だらしない」「暗い」……このようなイメージがそう見せてしまっているんですね。ちなみに、特に女性に顕著な印象だそうです。
・肌荒れ
一見無関係なお肌ですが、実は悪影響を及ぼしています。背中が丸くなると内臓が圧迫され、負担をかけている状態になります。そうして内臓疾患や便秘を引き起こし、老廃物が体内にたまり、肌荒れの原因になってしまうのです。
・むくみ、たるみ
姿勢が悪くなると血液やリンパの流れが悪くなり、むくみの原因になります。しかも、顔の筋肉(=表情筋)というものは実は背中の筋肉が引っ張りあげているものなので、背中の筋肉が衰えると顔のたるみにも繋がります。「最近、むくみやたるみが目立つようになったな……」という人は、年をとったからと諦める前に姿勢を見直してみてはいかがでしょう。
・肩こり
人間の頭の重さは約5~6kgです。意外と重いですよね? 体は常にそのくらいの重さのものを支えているわけですから、支える角度が違えばその負担は何倍にもなってしまいます。前かがみになればなるほど肩甲骨も前に出て(「巻き込み肩」といいます)、肩甲骨と肩甲骨の間の筋肉が引っ張られ、その張りが「こり」として表れてくるわけです。
・腰痛
猫背になると上半身の重心がズレるので、腰の関節に負担がかかって腰痛にもなりやすいんです。また、上記のように腹筋や背筋を使わない状態だと筋肉は衰えますから、いざ重いものを持とうとしたときなどに腰痛になってしまう可能性が高まります。
・頭痛
首回りには重要な神経がたくさん通っています。猫背になってその神経たちが圧迫されると、慢性的な頭痛の原因になってしまいます。頭痛のほかにも、耳鳴りやかすみ目、イライラ、ストレスを感じるetc……様々な不調が引き起こされるのです。そのストレスが間接的に太る原因になっていたりと、知らないうちに負のスパイラルが発生しているかもしれませんよ。
・酸素不足
猫背の人は脳が酸欠になる、と言われています。これも猫背が内臓を圧迫しているせいなのですが、肺や心臓をずっと圧迫している状態なので呼吸が浅くなってしまうのです。意識して背中を丸めてみると、その姿勢で深呼吸をするのは無理なことがよくわかります。
そして、軽度の酸欠状態がずっと続くと集中力の低下などにもつながります。仕事中ずっと座っている人は陥りやすいので、気をつけてくださいね。
猫背になる原因
ここまでの記事で「姿勢が悪いと百害あって一利なし」ということを書いてきましたが、なぜ私たちは猫背になってしまうのでしょうか。
そもそも、人間は丸まりやすい生き物。赤ちゃんや老人はどうしても背中が丸いですよね? この丸まった背中をピンと張らせるために背筋が存在しているのです……が、現代人はこの背筋が仕事をしていないということです。
では、猫背になってしまう原因を詳しく見ていきましょう。
・長時間のPC、スマホ
これが今一番問題視されています。デスクワークの増えた現代社会では避けることのできない流れですが……長時間PC(特にノートパソコン)やスマホを使用することでうつむいて顔を前の方に出すという、お手本のような「猫背の作り方」です。できるだけスマートフォンは目の高さに保ち、ノートパソコンではなくデスクトップを使うようにすると◎。
・運動不足
前に述べたように、筋肉の衰えは猫背に直接的に繋がります。美しい姿勢を保つには筋肉が必要なのです。また、血行不良は筋肉の柔軟性なども奪ってしまうので、運動して代謝を良くしておくのも必要でしょう。
・日本人の体型
日本人は世界一姿勢の悪い人種だという説があります。これの真偽は定かではありませんが、元々農耕民族である(腰を曲げて生活していた)という点、畳に座る文化だったために椅子の文化が合わないという点、食事の際に器を持ってかがんで食べるという食事スタイルである点、国民性などなど……信憑性がゼロというわけでもなさそうです。
「そんなどうしようもないこと……」と思うかもしれませんが、今からお伝えする治し方で改善を図ってみましょう。