締めれば芍薬、開ければ牡丹、シャツイチ姿は百合の花
男を惹きつけてやまない定番の魅力。しかし、定番ゆえに見過ごし、定番ゆえに買い逃してはいませんか? 知ればあなたの人生を必ず豊かにしてくれるFORZA厳選の「鉄板定番」を、あらためて紐解きご紹介する当企画。
第26回は、ルイジ ボレッリのセミワイドシャツです。
シャツ3万3000円(税抜)/ルイジ・ボレッリ(バインド ピーアール)
世界最高峰の美しさ。ルイジ ボレッリのセミワイドカラーは、そう賞賛されています。創業は1957年のイタリア。当時平面的なパターンだったシャツの仕立てに、立体感を取り入れた先駆者として知られる同ブランドは、いわば現在におけるナポリシャツの礎といえる存在といえるでしょう。
ブランドとしての創業は1957年ですが、その歴史はさらに50年以上前に遡ります。創業者ルイジ氏は、シャツの仕立て屋だった母アンナの技術と思想を受け継いでいるのです。
その立体的な作りのひとつが、襟型。同ブランドを代表するルチアーノ(LUCIANO)と名付けられたセミワイドカラーです。襟羽根の開き具合、襟腰の高さ、前台襟の高さ、そのすべてにおいて完璧なバランスで構築される同襟型は、スーツのトレンドに合わせて、数年置きにブラッシュアップされています。
折しも、昨今はレギュラーもしくはセミワイドカラーがトレンドを牽引。ルイジ ボレッリのルチアーノは、その理想的襟型といえるでしょう。
これぞまさしく黄金比。絶妙な開き具合は、コンパクトなノットと好バランスです。襟腰がしっかりしているのでノータイでも美しさを保ちますが、やはりタイドアップしてこそルチアーノの真髄でしょう。
左は、英国的ボタンダウンをナポリ流に仕立てたゲーブル(GABLE)。薄く柔らかいフラシ芯がもたらす繊細なロールは、やはりコンパクトなノットと好バランス。自らタイの生産を行っているのも、やはりそんな襟型へのこだわりからです。
右:セミワイド3万3000円(税抜)、左:ボタンダウン3万5000円(税抜)/以上ルイジ ボレッリ
現在はトータルウェアブランドへと成長したルイジ ボレッリ。しかし、その真骨頂を知るならやはりシャツから入るのが王道かと。なんてったって、世界最高峰と称されるシャツなんですから。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Masafumi Yasuoka
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バインド ピーアール
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