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LIFESTYLE 粋なオトコのシガー入門

初心者でも今すぐ真似OK!葉巻の吸い方 ”クール・スモーキング”とは?

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ポテンシャルを最大限に引き出す”クール・スモーキング”

最近よく聞かれるのですが「葉巻を吸うとき、どうしたらカッコよく見えますか?」とか、「何を選んで吸えばいいですか?」と言った類の質問です。たとえ入り口がファッション的な動機であってもシガーを嗜むのは人生を豊かにすることだと思いますのでお役に立ちたいのですが、ワタシ自身、シガーを吸う姿を鏡に写すほどナルシストではありません(笑)。

しかし、ひとつだけ助言するならば、初心者であれベテランであれ、40代からのシガーライフは年齢なりに相応の嗜みを心がけなくてはなりません。特に嗜好品であればこそ、他者の好みやウンチクを揶揄するより、本当にシガーとそれに関連するカルチャーをご自身が愉しめてこそ、自ずとスタイルが確立されるのだと思います。

カッコよさを求めすぎるあまり、ぎこちなくならないようにしたいものです

シンプルに言えば、理論武装もそう難しいことではありません。知識の欠片はいたるところに転がっています。しかし、それを実践し経験値として補完するには、習うより慣れろの言葉通りキャリアを積むしか方法はないでしょう。一連の動作、仕草が自然体であればこそ見栄えも良くなろうというもの。

シガーはよくワインになぞらえられますが、熟成によりもたらされる芳醇なアロマと深い味わいなど、両者に共通する部分も多いと感じます。そして、ワインのポテンシャルを十分に引き出すために、例えば最適な形状のグラスを選ぶように、シガーを味わうにもちょっとしたコツがあります。

芳醇なアロマはラムやブランデーとの相性抜群!

キーワードは❝クール・スモーキング❞。これは何もシガーに限ったことではなく、シガレットやパイプ喫煙も同様。つまり原材料であるタバコ葉を味わうのに必要な根本的テクニックなのです。

この場合のクールとはカッコイイ! の意味ではなく、❝低温燃焼❞を意味します。強く吸い込めば空気量が増えてよく燃えて燃焼温度が高くなります。するとシガーが本来もっているアロマ成分が引き出されることなく、熱により瞬時に飛んでしまうのです。これではマグカップでロマネ・コンティを呑むようなもの。

シガーのアロマ成分は燃焼により火種に近いタバコ葉がいぶされ水分が蒸発することで表面化します。ですから、普段の呼吸のペースよりゆ~っくり吸うのがポイントなのです。いかがでしょう、コツといっても少し慣れれば至極カンタンなテクニックです。

シガーの奥深い香りに彼女も夢見心地になること請け合い…!?

で、慣れてきたら時折、やや強めに吸い込んで燃焼温度を上げて味わいの変化を楽しんでみてください。また、シガーは燃焼が進んで短くなってくるとそれに応じて味わいが変化します。香水ならトップノート、ミドルノート、ラストノートというように、シガーもまた最初の1/3、中盤の1/3、後半の1/3と残る長さで味わいが変わり、いいシガーであるほど様々な表情を見せてくれます。

パフューマー(調香師)は時間の経過に応じて揮発する香料を計算して香水を作ります。シガーはブレンダーがタバコ葉の部位や熟成度合い、サイズや形状まで含めイメージを具現化し生み出します。

今回は産地にかかわらずシガーを美味しく吸うためのマジックワードとして❝クール・スモーキング❞をご紹介しましたが、何よりも必要なのはシガーを愉しむためのゆったりとした時間かも知れません。

さて、今回はリラックスしたシガータイムを過ごすための映画として、キューバの首都ハバナを舞台に月曜日から日曜日まで、7本の短編オムニバスで綴る「セブン・デイズ・イン・ハバナ」をご紹介したいと思います。監督はチェを演じたベネチオ・デル・トロを含め7人が各曜日を撮り下ろし。風情ある街並み、キューバ音楽やダンス、そこに住まう人々たちの物語をご鑑賞ください。

Text:Seiichi Norishige



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