手とともに つねに頑張ってる足だから愛でてあげなくては
さて、第27回めはカシミアのホーズです。またカシミア? そう。またまた…って、もう我ながらイキ過ぎてるのは承知の上です(笑)。コートにニット、ストールにニットキャップまでは良かったんですよ。でも、ホーズ? 靴下にカシミアはヤリ過ぎです。分かってます。
ただ、よく雑誌で見ますよね? 大御所な女性たちの愛用品的な企画で紹介される、カシミアのソックス。書いてある内容はビシビシ刺さるんだけど、さすがに贅沢すぎて無理だわぁ〜と思ってました。価格もアレだし。だけど、欲しくなるヒトはいる → 店は仕入れてみる → 高過ぎて売れない → そう! 在庫処理的なヤツが起こるわけですね。ウヒョっ。
初めて買ったのはクルチアーニのカシミア ホーズだったんですが、確か定価は1万8000円! 普通のホーズの約10倍…、なんならマフラー買えるじゃん(笑)。長さ的にもイケそうだから、最初は首に巻いてもイイかもねって買いました、ウソですが。
ちなみに、だいぶアレされてたので、勢いで色ち買い。その後出逢えたブルネロ クチネリのホーズも同じような状況だったので、2本買い。すべてを定価で買ったと考えると、ウン万円…。あぁ、恐ろしい。
てなわけで、購入してみたものの、ご覧の通り肌触りを手で確かめただけで、ラベルも付いたまま。もったいなくて履けておりません。何かの機会に足を通してみようと画策してはいるものの、そんな大それた機会なんて、そうそうない。40歳の記念になんて思ったけど、オレの誕生日、夏だし…。
でも、履いたら最高なのは分かるんですよねぇ。他のカシミアの心地好さを考えると。とはいえ、典型的なエジプト足だから、履いたらすぐ穴開けちゃいそうだし…。まぁ、穴空いた時点でルームソックスになっていただいて、穴を繕っては、コレで日々のケアしながら履きましょうかね。足部分が擦り切れたらレッグウォーマーにでもすればイイし(笑)。
よし! なんとなく勢いついたから、まずはラベルをカットしてみよう。あっ、でも履く前に今日はクリスマス イヴだから、ベッド脇にぶら下げてみようかな。この触り心地で気絶してる間に、袋の中のプレゼント全部奪えそうな気がするから。
Photo:Ko Maizawa
Text:Ryutaro Yanaka

『FORZA STYLE』シニアエディター
谷中龍太郎
さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。