東京カレンダー流「食」と結ぶスニーカーの選択肢
ファッション業界の賢人が編集長・干場に買わせたい逸品を価格帯別に紹介する連載第5回。ご登場いただくのは東京カレンダー編集長、大槻篤さんです。今回のテーマはスニーカー。干場とは高校の同級生だったという長い付き合いになる大槻氏。勝手知る間柄で、干場好みの逸品が登場することは必至!?
干場編集長(以下敬称略):ドンくん(大槻氏)とはレオン編集部でも一緒だったし、ワールドフォトプレスでも一緒に仕事していたんですが、高校の同級生なんですよ。もう30年近い付き合いになるんです。そんな同じ歳で、古くからの友人が僕にすすめてくれるスニーカーが、どんなものなのか、今日はとても楽しみですね!

大槻:古い付き合いなので、お互いの手の内を知っているので、僕が欲しいものは、ホッシー(干場)も欲しいだろうな、と思って今日は臨んでいます。
干場:なるほど(笑) 今までビームスの中村さん、『THE RAKE』の松尾編集長、ストラスブルゴの神藤さん、『LEON』の前田編集長にご登場いただいているんですが、ますます楽しみですね。
大槻:錚々たる顔ぶれですね。少々たる僕でいいんでしょうか。
干場:もちろん(笑)では早速ですが、まずこの3つを選んだ理由を教えていただけますか?
大槻:実は松竹梅になっていないんです。
干場:ええっ!どういうこと?(笑)。

大槻:どれも捨てがたく、結局松・松・松で選んでしまいました……すいません。で、早速紹介させていただきたいのが、このコンバースのオールスター、ビームス限定モデルです。これ、ホッシー欲しいでしょ?
干場:いきなりの強いリコメンド(笑) このコンバース、おいくらですか?
大槻:1万800円です。
干場:これ、通常版と、どこが違うのかな?

大槻:通常だと、ソールの赤いラインが上に入っていて、ネイビーが下なんだけど、これは逆なんです。さらにこれのいいところは、インソールが入っている所なんですよ。オールスターって、長時間履いていると疲れるでしょ? でもこれはインソールが入っているから疲れにくい。そしてこれ、かなり厚みがあって、ひそかに脚長効果も狙えるんです。
干場:これ、1.5cmくらい厚みがあるのかな? 確かにオールスター、好きなんだけど疲れるよね。僕も、20年前ぐらいから自分でインソール入れて履いていました。
大槻:そう、撮影などで立ちっぱなしの時がとくに辛い。でもこれはそんな心配は不要。今までコンバースっていくつも買ってきた僕が初めて予約してでも手に入れたいと思った一足なんですね。
干場:そうだね。ところで、このスニーカーにはどんな服を合わせたい?
大槻:え、どんなだろう??? 黒のショーツに大きめの白T。アナトミカのポケTなんて、いいですよね。ジャケットはネイビーで。サングラスはモスコットかなぁ。
干場:その心は?

大槻:う~ん、最近80年代に流行った『TOY』っていう漫画の主人公のスタイルが、今また新鮮に感じてマイブームなんです。裸足にコンバースをはいているイメージ。
干場:懐かしい! それって講談社? あ、小学館だ。(一同大爆笑)
大槻:『TOY』の主人公の髪型なんてまさに今っぽい。脇役たちもツーブロックだったりして、一周回った感がある。今ってトレンドが一周して、ビッグシルエットブームが来ていたりと、気分は80年代。『シティハンター』とか当時の吉川晃司のスタイルなども気になっています。
干場:ツーブロック、流行ったね~。『シティハンター』もかっこよかった!
大槻:あ、あと関係ないけど、僕、コンバースをはいている女性にとても惹かれるんです。なんかいいんですよね~。大人の女性が麻のワンピースにあえてコンバースを合わせているのとか好きなんです。あと、コンバースってノスタルジックな感じがいいですよね。僕たちが若い頃からはいているスニーカーだけど、今の若者の目にはどんな風に映っているんだろう、とか。不変のスタイルだからこそ、世代を超えたストーリーが広がるのもコンバースのいいところかな、と。
干場:わかる! ちなみに今まで僕もコンバースは10足以上買っているんだけど、今残しているのは白と黒のハイカットと、ジャックパーセル。ところで、その提案していただいたオールスター・スタイルで、どこのレストランへ行きたい? 『東京カレンダー』の編集長としては……。

大槻:むちゃブリだな~(笑) やはり日曜日のカフェですね。新しくオープンする「ビルズ」かな?※bills銀座 2016年10月オープン予定
干場:なんで「ビルズ」なの?

大槻:ツッコンでくるね! 「ビルズ」って店内でおしゃれ勝負をやっている人が多い。カジュアルなんだけど、ファッション感度の高いお客さんが多くて気が抜けない。だからこのコンバースも、定番のものじゃなくて、別注でヒネリのあるデザインなんだよ、っていうこだわりをわかってくれる人が多そうだから。
干場:なるほど! さすがドンくん!
さて次のスニーカーはなんでしょう?