梅 畳めない作りが最高の着心地を生む? オールジャパンメイド、山神シャツの魅力とは
ファッション業界の賢人が編集長・干場に買わせたい逸品を価格帯別にご紹介する連載第3回。ご登場いただくのは、セレクトショップ「ストラスブルゴ」を展開するリデア カンパニーリミテッド役員、神藤氏です。お題はホワイトシャツ。究極のビジネスアイテムのひとつと言えるアイテムの中から、数々のシャツを着てきた干場を納得させる逸品が登場するのでしょうか。
干場編集長(以下敬称略):キートンを始め、錚々たるイタリアブランドを中心に展開するリデアのクリエイティブディレクター神藤さんの選ぶ白シャツはどんなものでしょうか。僕も白シャツはかなり着てきたので、どんなものをお持ちいただいたのかとても楽しみです。まずは梅からお願いいたします。

ストラスブルゴのオリジナルブランドである、山神シャツ。日本人シャツ職人・山神正則氏がパターン監修をし、オーダーメイドの着心地を目指した既成シャツです。日本国内屈指の工場で作られ手頃な価格なのに極上の一枚。コットンポプリンのシャツ1万9500円/山神シャツ(ストラスブルゴ☎0120-383-563)
神藤氏(以下敬称略):こちらはストラスブルゴのオリジナルになります。1万9500円です。
干場:こちらは初めて拝見するんですが、どんなシャツなんでしょう?
神藤:オリジナルのブランドで山神シャツと言います。ストラスブルゴ専属のシャツ職人である山神がパターンを引いて、日本の工場に縫製指導をして、彼が理想とする形に最も近い既製シャツを、というコンセプトで作っています。かなり細かい所までこだわっているので、国内の工場でも縫える所が限られているんです。パターン、裁断、縫製など全て日本で行っています。
干場:山神さんはイタリアで修業された方なのですか?
神藤:日本で修行しているのですが、その他、私どものほうでオーダー会を開催しているフィレンツェのカミチェリア、レオナルド ブジェッリから様々な技法を学んでいます。非常に貪欲に学んでおりまして、シャツだけでなく、シャツを作るためにテーラリングの勉強もしているんです。試行錯誤しながら独自の解釈でシャツ作りにおける理想形を目指しています。
例えば具体的に説明しますと、こちらは、袖の内側がぐっとカーブを描いていて袖が綺麗に見えるようになっています。ボディのサイドのラインも曲線を描いており、体が美しく見せるよう設計されているんです。そのため、とても畳みにくいんです笑。
干場:本当だ、こう(内側に)、入っていますね。
神藤:アームホールは正面から見ると上(肩山側)が太くて、下(脇下側)が細くなっているんです。これはとても特徴的で、作るのが本当に難しいんです。一般的な既製品は一定の幅なんですが、肩部分は立体的に仕上げるためイセ込みの量を多くとるので、幅が太くなるんです。脇下は余分な生地を少なくすることで快適な着心地を実現しているんです。このようにオーダーシャツを作りながら学んだ経験を詰め込んだシャツとなっています。
干場:これは確かに畳めませんね。
神藤:畳めないっていうことイコール人間の体に合うっていうことなんです。あとは、白蝶貝のボタンなど、“良いシャツ”と定義されているディテールが盛り込まれています。あとは、このカフスの付け方も、裏の余りが少なく、とても綺麗です。
干場:所謂ナポリのシャツにあるようなディテールは取り込んでいないということですね。
神藤:そうですね。例えばハンドステッチなどはコスト的な側面から見ても省いていますし、日本的な長所を生かして忠実にシャツ作りに取り組んでいて、価格的にも非常に買いやすい設定になっています。素材以外はすべて国内で作っているため、輸送費や関税がかからないので品質に比べて価格が抑えられているんです。
干場:このオリジナルシャツはいつ頃から展開されているんですか?
神藤:2年前からです。
干場:お客様の反応はいかがですか?
神藤:非常に売れています。爆発的に売れる、というよりコンスタントに売れていて、気が付いたらなくなっている…という状況ですね。生地のバリエーションはそれほど多くなく、定番的な白とサックスのストライプくらいという展開です。
干場:僕が一番好きな色ですね! 因みに神藤さんが着てみて、個人的に一番おすすめのポイントはどこでしょうか。
神藤:衿のカーブとウエストのシェイプが綺麗に出るところです。
NEXT⇒進化を続ける竹の逸品はこちら
WHAT's NEW
-
【カットソーにもネクタイにも】休日の大人に「バレナ」のジャケットが人気なワケ
-
モノの言い方、ビジネスマナー
これは簡単! コミュニケーション能力を上げる「相槌(あいづち)」の技術とは
-
今日のピリカ
「日本三名園」ってどこ?【今日は何の日】 ¶3月2日
-
恥をかかない、身だしなみの教養。
【モラルがない人と見られないために】TPOをわきまえない男性の服装・みだし…
-
-
大人の純喫茶ペペ
趣味に没頭していると、妻が不機嫌に。結婚後に趣味を楽しむのは悪いこと?<大…
-
【世界のセレブ美女】
トルコ美女はお好き?国民的女優ファーリアイ・エブセンに首ったけ♡
-
「夫に死んでほしい妻たち」が急増中 離婚より未亡人がお得だわ、と妻・それに…
-
干場の「エコラグ」
【注目度No.1】MOVB(モーヴ)のダブルジップフーディ。そのエレガント…
-
今日のピリカ
「1月の川」という名前の都市は?【今日は何の日】 ¶3月1日
-
スーパーカー回顧録
【ロータス・ヨーロッパ】軽いは正義? 少年はライトウェイトスポーツカーを覚…
-
今週の気絶的占い
【占い3/1-3/7】緊急事態宣言解除、どう動く?
-
時計、見せてください!
【ルクルトのレベルソ編②】あなたの時計、見せてください!
-
【ベアフット ドリームズ】プレゼントにいかが? 極上の履き心地のルームシュ…
SPECIAL
view allSELECT 10
-
1 FASHION
1896年生まれの名品「ブルックス ブラザーズ」のボタンダウンシャツを選ぶ理由
とある休日、ニットではくつろぎ過ぎで、スーツにタイドアップでは堅苦しい、しかし少々かしこまった場へ行くときには、シャツが便利...
2021.2.26 update -
2 FASHION
【ホーズ】紳士への近道は、いついかなる時もスネ毛を見せない!
カジュアルならいざ知らず、ビジネスにおいて、いついかなる時もパンツの裾から肌が露出してはすべてがご破算。画像は英国チャールズ...
2021.1.22 update -
3 BUSINESS
第一回 ジャケット選びの真実 「趣味で楽しむファッションと、仕事のための装いはまったくの別ものだ!」
黒がダメな理由とは? 上下衣が共地のスーツに代わって、ビジネスウエアの主役となっているジャケットとパンツのセパレート・...
2020.6.11 update -
4 FASHION
第二回「働くバッグにナイロンリュックはありか?」
ジャケットの変化がもたらした結果 ビジネスマンにとって、バッグはなくてはならないものです。 PC、スマホにタブレット...
2020.6.25 update -
5 FASHION
「ビジネススーツ」で手本にすべきはNHKのあのアナウンサー
スーツの選びや着こなしは、以前に掲載したジャケットとパンツの組み合わせと考えていただければ。紺またはグレーを基本とし、サイズ...
2020.10.12 update -
6 FASHION
第五回「あなたのベルトは間違っている?」
ビジネスウエアを着るのに際し、黒または茶の靴に合わせて、それぞれ同じ色のベルトを選ぶ、というのが基本です。 黒い靴には...
2020.8.27 update -
7 FASHION
【ネクタイ選び基本のき】しなくてもいい時代だからこそ、する意義を考える
タイをしなくてもいい時代になったからこそ、タイにはこれまで以上に意義を感じさせることができるようになっています。 先日...
2020.12.7 update -
8 FASHION
オメガからセイコーまで! 絶対ハズさない働く男の腕時計5選
ケータイやスマホの普及により腕時計の必要性を感じなくなっている方も多いかと思います。しかし、腕時計は結婚指輪とともに男に許さ...
2020.11.19 update -
9 FASHION
不動の殿堂ニット! ジョンスメドレーが支持されるワケとは?
夏はTシャツやポロシャツだけで事足りますが、それ以外の季節はコートが必要です。とはいえ、Tシャツやポロシャツの上に直接コート...
2021.2.16 update -
10 FASHION
働く男に、おしゃれなワイシャツは必要か?
ジャケットの下に着るシャツは、下着であり第二の皮膚でもある、と言われています。下着を辞書で調べると、肌に直接着る衣服、肌着と...
2020.9.16 update
EROSABA

ランキング
-
【シフトに問題が?】「プリウス」の長所と課題とは?
CAR -
【ルイ・ヴィトンの新作バッグ】実用的かつシックなミニサイズが40男に
FASHION -
【ロレックス、カルティエ、IWC…】男のロマンが詰まったパイロットウ
WATCH -
【ベンツの新型Cクラス発表】この満足感プチSクラス? いやそれ以上!
CAR -
【知らないうちに不潔だと思われてない?】一日の後半、男性が気をつける
FASHION -
【エルメネジルド ゼニア】のスーツ、ネクタイ、財布は何が凄いのか!?
FASHION -
ランチア・ストラトスHF。「サーキットの狼」世代のオッサン同士よ、ラ
CAR -
【ロレックス サブマリーナーなど】タフでかっこいい「ダイバーズウォッ
WATCH -
はじめての1本にもおすすめ!ザ・万能腕時計「3針スポーツ/ラグスポ時
WATCH -
【注目度No.1】MOVB(モーヴ)のダブルジップフーディ。そのエレ
FASHION
-
【ルイ・ヴィトンの新作バッグ】実用的かつシックなミニサイズが40男に
FASHION -
【ベンツの新型Cクラス発表】この満足感プチSクラス? いやそれ以上!
CAR -
【ロレックス、カルティエ、IWC…】男のロマンが詰まったパイロットウ
WATCH -
1896年生まれの名品「ブルックス ブラザーズ」のボタンダウンシャツ
FASHION -
【シフトに問題が?】「プリウス」の長所と課題とは?
CAR -
日本で はじめてゴアテックス®を登山靴に仕込んだ男の物語。登山靴の第
FASHION -
【MA-1がバックパックに変身!】 革新的な収納アイデアで勝負するイ
FASHION -
【植村直己や三浦雄一郎をも虜にしたゴローの登山靴】古き良きノルウェイ
FASHION -
【ルイ・ヴィトンでバレンタインサプライズ!】 エコラグな「黒」ペアウ
WATCH -
【ロレックス サブマリーナーなど】タフでかっこいい「ダイバーズウォッ
WATCH
COMMENT
無料会員をしていただくと、コメントを投稿できます。
ログイン 新規会員登録