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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エコラグ」

第76回 ジョルジオ アルマーニのスーツ

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エコラグ-Hoshipedia 「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。

40歳を超えて憧れの ブランドをついに解禁

20世紀のファッション界において、もっとも大きな影響を及ぼした偉大なデザイナーといえば、真っ先に名前が挙がるのがジョルジオ・アルマーニです。アルマーニは1975年、41歳にしてジョルジオ アルマーニ社を設立。そして、これ以上変わることのないと思われていたメンズスーツに革命を起こしました。

アルマーニが行った革命のひとつが、クラシック一辺倒だったスーツの構造に手を入れたこと。芯地などの副資材を極力省略し、艶やかで贅沢な素材を使ってスーツに柔らかさと色気を与えました。そうしてつくられたジャケットは“アンコン”と呼ばれ、スーツの進化においてエポックメイキングな出来事として記憶されることになったのです。

アルマーニの功績は、単に画期的な仕立てのアイデアを考案したことにとどまりません。彼がその革新的なスーツを通して、男性も個性やセクシーさを主張していい、というメッセージを発したことで、時代ががらりと変わっていきました。アルマーニのおかげで男性もファッションを楽しめるようになったといっても過言ではありません。

仕事柄、そんなエピソードを知る機会もあって、長い間、アルマーニは僕にとって雲の上のような存在でした。18歳のころから憧れていたのですが、それが似合う大人になるまで我慢しようと決めていたほどです。そして40歳を超え、そろそろ解禁してもいいころかと思い、初めてオーダーしたのがこのスーツです。

こちらはニューヨークのマンハッタンにあるソーホー地区からインスピレーションを受けたという「SOHO(ソーホー)」ラインからのチョイス。コンパクトなシルエットでありながら、男らしい色気を感じさせるのはやはりアルマーニならではと、妙に納得してしまいました。色も黒は黒でも、ひと味違う墨黒。マットな質感がたまりません。

パッと見はスリムに見えますが、着心地は驚くほど快適。計算され尽くしたとでもいいましょうか。実に絶妙なバランスなのです。袖を通すだけでこんなに感動できたのも、これまで自制してきたからかもしれません。

Photo:Ikuo Kubota(owl)
Text:FORZA STYLE

エコラグ-Hoshipedia
「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた 造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なもの よりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、 GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミッ ク モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。



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