FASHION ― 僕が捨てなかった服

「僕が捨てなかった服」

今では作ることができない生地のオンパレード! リベラーノ&リベラーノのツィードの魅力とは

2018.1.18 2018.1.18
2018.1.18

たくさんの色が織り込まれた、美しいツィードの数々

人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。スタイリストの小沢 宏氏に続いて登場するのは、数多くのイタリア ブランドを日本に紹介した成毛賢次さん。成毛さんが膨大な数を所有してきた中でも捨てられなかった服をご紹介する企画、14回目はリベラーノ&リベラーノの様々なスーツです。

リベラーノさんが、いい生地を見つける度に自分に合う生地があるからと言って、いろいろなアイテムを仕立ててもらっていた話は以前しましたが、それがこの辺のスーツです。イイ生地を持ってるネットワークを見つけたのか、面白い色使いのツィード生地を手に入れると、その度にスーツを仕立ててくれたんです。

リベラーノさんのジャケットは、身体にフィットさせるための絞りを脇の部分でとっているのでフロント部分がスッキリと仕上がるんです。特に柄物の場合は、絞りのための縫い線がジャケット前面の左右に無いので、柄が綺麗に見えるんですよね。

最初に作ってもらったのが1987年ですが、1995年辺りになると3ピースが増えまして、この感じならジレも合わせようよって提案だったと思うんです。グレーツィードの3ピースはチェンジポケットも付いていまして、「バランス悪いじゃん」って言うと、「お前が着たらイイんだよ」って。そうなんだと納得して受け取りましたけど…。

リベラーノさんが付けるポケットは、必ず第3ボタンと同じ高さにありまして、そのせいかチェンジポケットの位置もだいぶ離れてる。「スラントポケットにはしないの?」って聞くと、「しない」と。その辺りは信頼して作ってもらっているので、うるさくは言いたくなかったし、ここまで服を理解している人が言うんだから、間違いないだろうと納得しました。

その後、2000年になって仕立ててもらったのが、このストライプのツィード。最初に生地で見せられたときは、ストライプの印象がとにかく強くて、すごく抵抗があったんですが、仕立て上がってみたら意外と地味で着やすいし、いろんな色が入っているから、どんなものにでも合わせられる。結構重宝しましたね。

このグリーンのは「カーディガンみたいなジャケット作ったんだよ」って渡された一着。肩パッドも入ってないし、裏地もない、丸編みのセーターと同じような感覚のジャケットですね。パッドがない分、肩は通常よりも強く縫っていて、袖の付け方にはとくに注意を払っていましたね。前にも話しましたが、リベラーノさんは新しい何かを思いつくと、僕に試しに着せてみてうまく宣伝に使っていたのかもしれませんね。

改めて見ると、やっぱりリベラーノさんはとにかく生地選びが面白い。今では恐らく作ることができない生地をたくさん見つけていたし、作られたときは硬かったけど、時が経つにつれて生地が馴染んでいく感じも素晴らしい。あまり袖を通すことがなくなっても、これらは手放すことはできませんね。

Photo:Riki Kashiwabara
Edit:Ryutaro Yanaka

成毛賢次元マニファットゥーレ・アッソチャーテ カシミア・ジャパン代表「マーロ」や「キートン」、「ルイジボレッリ」など数々のイタリアブランドを日本に紹介し、編集長・干場いわく"イタリアを持ってきたオトコ"。東京・押上で生まれ、小学生時代からオシャレをして銀座へと足を運び、みゆき族とともに遊んだという早熟ぶり。

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