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スマフォーの智恵が試される「帰ってきたヒトラー」

2016.12.2
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2016.12.2

下手な映画よりもドラマティクで魅力的なアメリカの大統領選

FORZASTYLE読者のみなさま、こんにちは!

ここ数週間、世界中がある話題で一色でしたね。

そう、それはアメリカ大統領選。

日本でも報道番組はもちろんニュース速報が何度も流れたり、FORZA STYLEでも様々な視点の記事が掲載され、盛り上がりを見せていましたよね。冷静に考えると自分の国じゃない、遠く海を越えた国の大統領のことでここまで盛り上がるなんて、すごいこと。地球ってやっぱり丸いんだなーとか、なんだかんだで他国にこんなに関心を持てるのであれば、世界平和が訪れる日も近いんじゃないか!? とか、ちょっと思ってしまいました。

©gettyimages

もちろん、私も大統領選に一喜一憂していた一人です。いや、むしろ2016年で一番興奮したニュースかも。そうです、恋バナよりもおいしいお料理よりもオリンピックよりもゲス◯◯のような芸能ゴシップよりも・・・こじらせ女の私はこの話題に興味津々。なんだか、世界が変わる瞬間を見届けるような壮大な出来事に思えてしまい、それこそ映画を観ているような気分でした。11月7日の大統領選当日、開票速報が始まり選挙人が分配される度に大騒ぎ。私だけじゃなく、会社中から同じタイミングで歓声が上がるほどでした。

普通に考えたら、ヒラリー大統領が誕生すると世界中の人が思っていたはず。でも、こじらせ女の私は、トランプ氏が大統領になるんじゃないか・・・と心の奥で思っていました。※今こういうことを言うと、何知ったかぶってるんだ? とか、今更、偉そうに何言ってんだ? とかクレームが来るかもしれないのですが、こじらせ女の戯言だと思ってお許しくださいませ。

とはいえ、私は政治へのリテラシーが高いとか政治的思想が強いとか、そんなこと一切ありません。ただ、やっぱりアメリカ大統領選って下手な映画やドラマよりエンターテインメント性が高くてドラマティク。その面白さに思わず惹かれてしまい、注目していたことは確かです。そんな私が、トランプ氏の当選を予感したのは・・・この作品見たから。それが、今回私が紹介する恋人「帰ってきたヒトラー」です。

今回紹介する恋人は「帰ってきたヒトラー」
©2015 Mythos Film Produktions GmbH & Co. KG Constantin Film Produktion GmbH Claussen & Wöbke & Putz Filmproduktion GmbH

この映画を見たのは、今年6月。ちょうどトランプ氏が共和党の大統領候補になることが有力視されていた頃でしたが、さすがに私もこの時は、まだトランプ氏が当選するなんて微塵も思っていませんでした。が・・・この恋人と出逢って、ほぼ当選を確信してしまったのです。この作品はタイトル通り、あのヒトラーが現代のドイツに蘇った状況を描いています。

ストーリー

テレビ局をリストラされてしまったディレクターが路頭に迷っていると、突然、街中でヒトラーのコスプレをして倒れている男性と遭遇します。その風貌に驚きながらも彼に話しかけると、彼は自分はヒトラーだと言い張る。最初は不審者扱いしてバカにしていましたが、彼の言動やキャラクターに面白さを感じ、自分をクビにしたテレビ局に彼をヒトラーのモノマネ芸人だとして売り込みます。

©2015 Mythos Film Produktions GmbH & Co. KG Constantin Film Produktion GmbH Claussen & Wöbke & Putz Filmproduktion GmbH

最初は誰もが彼をバカにしていましたが、Youtubeに投稿した彼のドキュメンタリー番組が瞬く間に話題になりSNSで拡散され、一躍大スターに。再生回数が100万回を突破したことで、ヒトラーに目をつけたテレビ局の敏腕新女社長がヒトラーを生放送のトーク番組に出演させます。ヒトラーは持ち前の圧倒的な演説力やその佇まいで視聴者を惹きつけ、番組の視聴率は一気にアップ。

しかし、ヒトラーは現代でも中身はヒトラーのまま。本当の目的は視聴率でも人気でもなく、政治的に国を支配することであって、彼は更なる支持を集めて、人々の心を掌握していくのです。その後も様々な事件が起きながらもヒトラーの人気は高まり続け、遂には、彼の生涯を描いた映画の製作が決定し・・・というストーリーです。

©2015 Mythos Film Produktions GmbH & Co. KG Constantin Film Produktion GmbH Claussen & Wöbke & Putz Filmproduktion GmbH

ヒトラーといえば、冷酷な独裁者として有名ですよね。当時、強い主張と抑圧するような言動、そして強引な統率力で国民を支配していたとされています。しかし、この映画のヒトラーはそう見えないんです。怖さよりも、どっしりと構えていて安定感があり、なんだか安心できる存在に思える。発する言葉の一つ一つに重みがあり、妙に納得してしまう。更に、ちゃんと相手の話を聞いて、それが不満や愚痴であったとしても嫌な顔をせず受け入れる。

そして最後に、「大丈夫だ。私がなんとかしよう。」と胸を張って言うんです。なんだろう? ヒトラーって本当はすごく頼り甲斐があって、リーダーに向いているんじゃないか? と思ってしまう。そして、現代文化を知らないが故に、たまーに不思議な言動をしますが、それがなんだか微笑ましく、普段の姿とギャップがあって思わず笑ってしまいます。

そう感じたのは観客の私も、現代のドイツ人も同じ。最初は、モノマネ芸人であるヒトラーをバカにして面白がっていた国民も、だんだんヒトラーに魅了されていきます。SNSを通じて拡散され、遂には、視聴率主義であり過激で話題性の高いものを求めるメディアにとっての救世主的な存在となり、爆発的な人気を誇るスターになっていきます。

そう。過去のドイツと同じように。

©2015 Mythos Film Produktions GmbH & Co. KG Constantin Film Produktion GmbH Claussen & Wöbke & Putz Filmproduktion GmbH

では、ヒトラーはなぜ人々の心をつかんだのでしょうか? それは、彼が人の心の隙間に入っていったから。さきほどの流れでヒトラーを信頼した国民たちは、安心して彼に本音を話してしまうんです。この映画はドキュメンタリー形式なので、人がどうやって人を信頼し、それが洗脳に繋がって爆発的に広がっていくのか。その過程がリアルに描かれていて、私も国民の一人になったようにヒトラーに引き込まれていってしまいました。

これはナチス時代のドイツで起きていたことと同じ。諸説あり一概には言えませんが…ヒトラーは、ドイツ国民による投票で決まったリーダーであり、国民が選んだ存在でした。いきなり豪腕をふるって独裁者になったのではなく、それ以前に、彼は選挙で選ばれた政治家でした。彼を選んだ国民が存在していたということであり、それを忘れてはいけないことなのでしょう。

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