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【連載】“隠居系”山田恒太郎が案内する
百花繚乱「神戸メシ」
第6食 「かさ原」の「焼鳥おまかせ」

2016.10.3
2016.10.3

寿司? 割烹? いえいえ、焼鳥です!

下心フル充電の隠居系:なぁなぁ、初デートやけど、焼鳥屋さんはどおや?
最近知り合った女のコ:え~っ、煙の匂いが服につくの、嫌やわ~。
隠居系:それがなぁ、煙ゼロやねん。服が臭くなるなんて、ありえへんで。
女のコ:それやったら喜んで行くわ。めっちゃ楽しみぃ~♪
隠居系:そうしよ、そうしよ。お酒もいっぱい飲んでええで~(イッヒッヒ......)。

な~んてシチュエーションにもピッタリな、むちゃくちゃ綺麗で、むちゃくちゃ旨い焼鳥屋さん、見つけましたよ。“煙モクモク”なんていう焼鳥屋さんのイメージを根底から覆す、ビックリなお店です。

ほ~ら、すっごく綺麗でしょ。ぱっと見、高級寿司屋さん。カウンター15席のみのお店です。

ご主人の笠原悠仁(ゆうじん)さん、35歳。20歳から焼鳥屋で修行を始め、今年(2016年)3月に念願の自分の店を構えられました。トークもすごく楽しい方ですよ。

このお店で使う鶏は、兵庫県丹波篠山(ささやま)の「髙坂鶏(たかさかどり)」。地鶏ではありません。髙坂英樹さんが育てるから「髙坂鶏」。薬剤、抗生物質を一切使わず、放し飼いで育てられる鶏です。丸鶏で出荷されるので、捌けない料理人は扱えないんですね。笠原さんが「別格」と称するこの鶏、東京の超人気三ツ星フレンチ「カンテサンス」でも使われているそうです。期待が高まりまっする!

では、さっそく紀州備長炭で焼いていただきます。お~っと、もの凄い勢いで煙が吸い込まれていきます。周りには匂いもまったく広がりません。この吸引力、とんでもないです。さすがの“dyson”も真っ青!(ほんまかいな......)。

1本ごとに火の強さ、塩を先に振るか後で振るか、油を塗るか塗らないか、皮から焼くか身から焼くかetc.ことごとく変えるそうです。う~ん、これぞプロの技ですな。

とりあえず5本、焼き上がりました! お皿に乗せられたところで、初めて炭火焼の良い香りが広がります。メニューは、先付、新香、鬼おろし(粗めの大根おろし)、焼鳥7本(たいてい野菜が1本入ります)、スープの「おまかせ」のみ。3,800円。単品の焼鳥や、焼鳥丼、そぼろご飯、焼きおにぎりなどのご飯物を、追加で注文できます。スープは鳥ラーメンにも変更できますよ。

今日は「久保田」の“翠寿”を頂きましょか。1,500円。大吟醸の生酒です。では一口......。ふふっ(感想、それだけ?)。ワインも40~50種類ぐらい揃っています。これまた焼鳥屋さんなのにスゴ過ぎます。

さぁて、頂きましょう! 右からだんご、かしわ、ねぎみ(ねぎま)、砂肝、ぎんなん。ではコース序盤に出てくる、かしわから......。弾力すごっ。口の中でぼよんぼよん跳ねます。肉の味がむちゃくちゃ濃い~。お次はねぎみ。これまた肉の味がしっかりしてるなぁ。やっぱり鶏肉とネギの相性、最高です。ちなみに肉は日によって部位が変わるそうです。そして、ぎんなん。あっ、これは皆さん、よくご存知の味ですね。10月だと椎茸なども出るそうです。

あ~、旨いな~。今日は打ち上げだし、もう1本いっちゃいますか。シャンパーニュお願いしまっす!(えっ、マジ?)。「クリュッグ グラン・キュヴェ ブリュット」。ハーフボトル20,000円、フルボトル39,000円。そんなの軽い軽い、全然へっちゃら~!(領収書は“講談社”、“前株”でお願いね)。

砂肝、コリコリ。火が通り過ぎてなくて、ちょうど良い。あれ? 砂肝まで味が濃いような気がするぞ。これは気のせいか? そして最後にだんご。繋ぎを使わず、足しているのは塩だけ。おおっと、ふわっふわ。肉汁たっぷりジューシークチュール!(ネタ切れのため、再登場)。まだあと何本かいけますね。追加で頂きましょか......。ってことで、焼鳥を3本ぐらい追加して、ご飯物で締めるお客さんが多いそうです。

いや~、どれもこれも超まいう~!(今、思い付いた言葉です。隠居系オリジナルッ!)。全体に、塩はほんの少し強めに振ってあります。それにしても、肉の旨みが濃いですね。口に残る余韻が、これまで食べてきた鶏とはひと味もふた味も違います。食材と調理方法を突き詰めると、焼鳥もこの高みに到達するわけですね。お見事っ!

......で、今日は何の打ち上げなわけ? え~っとですねぇ、6年600回の長きにわたって続いてきたこの連載、ついに最終回ですっ!(大人の事情ってヤツね、ヘヘッ)。これまで隠居系のヘナチョコ記事を読んで下さったすべての皆様、有り難うございましたっ!

「蛍の光、窓の雪、書(ふみ)読む月日、重ねつゝ、何時(いつ)しか年も、すぎの戸を、開けてぞ今朝は、別れ行く」。

「止まるも行くも、限りとて......」(って、おいっ、2番も行くんかいっ!)。これ、4番まであるの、知ってました?

ということで、そろそろお開きに。それでは皆さん、サヨウナラ~~。

Photo:Kei Kato
Text:Kotaro Yamada

「かさ原」
TEL:078-862-1177
住所:兵庫県神戸市中央区中山手通1-25-6 ラ・ドルレイ神戸三宮7F
営業時間:17:30~23:00
休み:日曜
※価格は税別

山田恒太郎(改め“隠居系”)
1990年代後半から『BRUTUS』、『Esquire日本版』、『LEON』、『GQ Japan』などで、ファッションエディターとしてそこそこ頑張る。スタイリストとしては、元内閣総理大臣などを担当。本厄をとっくに過ぎた2012年以降、次々病魔に冒され、ついに転地療養のため神戸に転居。快方に向かうかと思われた今年(2016年)4月、内服薬の副作用で「鬱血性心不全」を発症。三途の川に片足突っ込むも、なんとかこっちの世界に生還。「人生楽ありゃ苦もあるさ~♪」を痛感する、“隠居系”な日々。1964年生まれ。神戸市出身。

 

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