「コロナ禍での開店でしたが、アシスタントが1人もうすぐデビューできそうですし、店は順調だと思います。
ただ、美容師が重労働なのは最初からわかっているんですが、経営は会社を興してみて初めて知ることも多いです。だから、勤め人だった頃とメリットデメリットの割合は同じくらいかも」
達樹さんの妻は、以前勤めていたサロンの常連客だった。達樹さんが新人スタイリストの頃からいち早く指名し応援し続けてくれたという、ある意味「糟糠の妻」ではある。
「カットの終盤で号泣されてしまったこともありますし、スタイリストになってからも、最初の頃の俺は失敗が多かったんですが、妻はそういうのも全部知ってて、いつも励ましてくれた人です。別に悪い人ってわけじゃないんですよ(苦笑)」
いつしか指名客数が社内トップとなり、会社に慰留されながら満を持して独立した夫の「サクセスストーリー」をそばで見てきた妻。
しかし、夫の苦労を知る彼女でも、達樹さんが独立開業した頃から、少しずつ金銭感覚に変化が見られ、見栄っ張りになったという。
「たまたま付き合う友達が悪かったというのもあると思うんですが、妻は幼稚園から付き合いのあるママ友の影響で某大人気テーマパークにどハマりしたんです。それまでにも何度かは行ったことがあったようですが、その親子と一緒に出かけてからめちゃくちゃハマってしまいました。趣味を見つけるのはとてもいいことだし、人生は楽しんで欲しい。でも、一回のおでかけで40万円は、さすがに記者さんだってブチ切れますよね?」
☆ママ友の誘いで贅沢の味を知ってしまう達樹さんの妻。そのハマり度は加速していき金銭感覚はさらに狂っていく……。次回、テーマパーク通いで変貌した妻はとんでもない事件を起こしてしまう。衝撃の後編へ☆
取材/文 中小林亜紀
1
2
RANKING
1
2
4
1
3
5