■マイチェン前よりもクセの強い顔に!!
今回のマイナーチェンジでは、エクステリアデザインの一新やインテリアの内装色などを追加したほか、ボディカラーに新色も追加されました。また、運転席のパワーシートが全車標準装備になるなど、細かな箇所にも改良が施されましたが、なかでも大きく変わったのはフロントデザインです。
従来のVモーショングリルではパネルで構成されていたパートを、グリルと一体化したデザインに変更し、ワイド感を強調した、新時代の「デジタルVモーショングリル」を採用。
先行してマイナーチェンジしたノートが横方向のグリルであるのに対し、オーラは日本の伝道工芸である「組子」をイメージさせるデザインとなり、これに伴ってVモーションは縦型のアクセントに。マイチェン前よりもクセの強い顔になっているように感じます。
17インチホイールも新たなデザインとなりました。現行リーフのホイールデザインにも似た、幾何学的な模様が卍型に組み合わせられ、切削加工と塗装の組み合わせで、見る角度によって光と影が織りなす移ろいが美しく変化するという、斬新かつモダンなデザイン。
インテリアには、グレイッシュブラウンの色合いが特徴の内装色「ワイマラナー」を新たに追加。オーラ(AURA)のアルファベット「A」をモチーフにしたモノグラム柄のジャガード織物と合皮のコンビネーション、ブルーグリーンのステッチで高級感のある風合いを演出しており、さりげない高級感と大人のこだわりを感じさせる空間となっています。
■一歩先のデザインによって魅力増!!
このオーラの新デザインのように、グリルとボディの一体感を狙ったデザイン手法は、レクサスの「スピンドルボディ」や、プジョーE-3008の「エレクトリックな遺伝子」を表現したグリルなど、近年よくみられる手法です。
電動化が進むにつれ、機能としてのグリルが、ワイド感を強調するためのデザインとして使われるようになってきたのでしょう。今回のように一歩先のデザインが取り入れられたことは、先進性も魅力のひとつであるオーラのキャラクタにマッチしており、今回のデザイン変更は大いにアリ。
もちろんデザインは、好みで評価が分かれるところではありますが、やや落ち着いた高級感を求めるならオーテックバージョンという選択肢もありますし、スポーティさを求めるなら、2024年7月18日に登場となったオーラNISMOもあります。今回のマイチェンによって、オーラはさらに「売れるモデル」となったといえるのではないでしょうか。
■熟年ドライバーが増える時代において、高級コンパクトはさらなる需要増が見込める
新感覚で気持ちのいい走りを提供してくれるノート/オーラは、運転に不慣れな若い人だけでなく、「もう大きいクルマには乗りたくない」と考える熟年ドライバーにも受け入れられているコンパクトカーです。今後はそういう価値観を持つクルマがもっと増えてくると思われ、今回のマイチェンでさらに魅力が増したオーラは、今後より一層活躍が期待できるモデル。今後の飛躍が非常に楽しみです。
Text:立花義人、エムスリープロダクション
Photo:NISSAN