「食生活を根底から変えなければなりませんでした。
相手の女と一緒に毎日のように外食したりお酒飲んだり、荒れた食生活をしていたんでしょう。過去、女がいない期間の方が少ないですから、不摂生が蓄積したんですね。
夫は、料理はおろか自己管理など一切できません。最近まで不倫相手の家に入り浸って金も貢いでいたくせに、アレができなくなったというだけで夫の世話を全面的に私がやることになるなんて……」
同情したのもつかの間、次第に怒りが込み上げてきたゆみえさんは、夫の不倫相手である某店の従業員に連絡した。
「土産つきでダンナをくれてやる、もらってよ、と言うと『副社長、すみません。あんなジジイいりません。できないのにやりたがって困るし、しつこくてキモい』と言われてしまいました」
傷つけられ、苦労をかけられた上に恥までかかされて、ゆみえさんは笑うしかなかった。
「1年間付き合った仲なので、病気のことを理解してそばにいてやってくれないかしら、とほのかな期待を寄せてましたが、無理もないですよね。
それより、夫をジジイと蔑まれても黙って聞ける自分の冷め方に感心します」
あちこちからダメージを受けて窮地に立ったゆみえさん。
受診当初の夫は、糖尿病の病状を把握するための重要な数値である「Hb(ヘモグロビン)A1C」が12を超えるかなり危険な状態だった(註:正常値は4.6〜6.2%とされる)。
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