「普段の仕事は、取引先周りがメインです。次の接待のリサーチもかねています。どんな女の子が好きなのかとか、行ってみたいキャバクラがあるかとか、そんな話。最近は SNSをやっているキャバ嬢も多いので、そういうのでリサーチをして相手に提案することもあります。喜んで食いついてきますよ」。
往々にしてキャバクラ接待を喜ぶのは、50代以上だという。
「僕が担当している取引先の社長や現場監督の年代がそれくらいということもあると思いますけど、若い世代にとっては、キャバクラなんてもうオワコンなんじゃないですか?部下のなかには、酒を飲めないなんて子も少なくない。その上、キャバクラ接待なんてごめんだと早々やめていくか、部署移動が常。危機管理的な側面もあるのかな?いつどこでバラされるかわからない的な…」。
接待であってもキャバクラに行ったという事実で被るかもしれない被害を懸念しているようにも見える。
「確かに30万円近い領収書を見たときの彼女の表情は、呆れを通り越して軽蔑にも感じられます。いくら仕事だと言ってもなんとなく気まずいムードは避けられません…。なんだかなと思いますが、借金も少しありますし、ほかにやりたい仕事があるわけでもないので辞めるには至りません」。
【後編】では、さらに闇深いキャバクラ接待のリアルと孝也さんの会社での立場について話を聞いていきたい。
取材・文/悠木 律
1
2
RANKING
2
3
4
5
1
2