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「夫の育休は単なるロンバケ…」ワンオペ妻の負担が逆に増「ぐうたら夫の育休もどきが辛すぎる」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

「異次元の少子化対策」の一環として、政府が注力している様子の父親の育休取得率アップ。メンバー9名のうち5名が女性である「イクメンプロジェクト」といい、短時間勤務等の措置・時間外労働の制限といった制度の拡充といい、「本気感」が伺えることは確かだ。

しかし、かのプロジェクトによるイクメン推進企業への表彰といった活動を眺めていると、誰に表彰されることもなく出産と育児で日々汗にまみれている母親たちが置き去りになってはいないか、という疑問が湧く。
https://ikumen-project.mhlw.go.jp/company/list

育休を取らせる企業はエラい、取得率が上昇してスゴい、というだけで出生率が上がれば苦労はない。夫が育児を担うのはしごく当然のこと。子どもを産みたくなるような世の中を実感できない限り、出生率は上がらないのである。

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男性の育休取得が当たり前になったことは良いことだが、「現行の育休制度には融通性が足りない」「”誰よりも当事者”である妻の話も聞いてほしい」と力説するのは今回お話を聞かせてくれた1歳の子を持つ下條秋奈さん(仮名・30歳)。できるだけ続けざまに子どもを授かりたいと考えているが、夫の育休のあり方に納得が行かないという。

©Getty Images

「私の夫は、めちゃくちゃ外ヅラがいいんです。外だけイクメン。本当にイヤになります。今1歳の子の寝かしつけもオムツ替えもせず、子どもが寝た頃を見計らって帰ってくるような夫です。こんな人に、次の育休はいりません」

秋奈さんの夫は、休日の外出先や実家、友人宅などでは子どもの面倒をかいがいしく見てくれるという。しかし、ひとたび人目がなくなると、育児や子守りの一切を秋奈さんに丸投げするのだそう。

「オムツ替えとかミルクをあげるのなんて、誰かが見てなければしません。誰かが『いいわねえ、秋奈ちゃんのダンナさんは何でもやってくれて』と褒めてくれる環境がないと絶対にやらないんです」

 

秋奈さんの夫は、第一子の育児休業を1か月取得した。そのほかにも育休中には、秋奈さんの母親が2週間ほど滞在して家事をサポートしてくれたそうだ。それ以後も、同市内に住む母がしばしば訪れては何かと世話を焼いてくれ、今に至るという。

「育休中の夫は、私の母が来ていたせいもあって、家にいる間中テレビ見たりゲームしたりしてるだけでした。まさに無。本当に何ひとつしませんでした。

母が帰ったあと、食事はよく調達してくれましたが、自分が好きなピザとかファストフードばかり買ってきて、母乳は詰まるし食費もかさむので、私が作るようになりました」

子どもがかわいくないわけではなさそうだが、とにかく家の中のことが嫌いな夫。育児はもちろん、家事もいっさいしない。しかし、稼ぎはいい。

そのため、秋奈さんは第一子妊娠を機に会社をやめ、ひとまず子どもを2人産んで、下の子が保育園か幼稚園に入ったらパート先を探すことを計画した。子どもが赤ちゃんのうちは、秋奈さんが専業主婦でいることを夫婦で決めたのだという。

「私は家事の分担も要らない派です。たとえまた勤め始めても、家事だけは全部私がやるつもり。需給が合致していれば、夫婦のあり方なんて自由ですよね。でも、問題は育休なんですね。うちにとって育休は余分でしかない」

秋奈さんの夫は、第二子も早く作ろうと言っている。次の育休は3か月申請するつもりだと満面の笑みで話しては、秋奈さんを震えあがらせているそうだ。

☆何もしないにもかかわらず、3か月も育休という名のバカンスを取ろうとしている夫。それだけでなく、度を超えた「イクメンパフォーマンス」も明奈さんのストレスの要因となっているそうだ。

後編では、夫の外ヅライクメンぶりも詳しくレポートする。

取材・文 中小林亜紀

▶︎後編に続く


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