また、夫なりに人を選んで指摘しているようなので、目上の人などに恥をかかせている場面に出くわしたことはないが、それはそれで問題があるという。
「例えばお互いの両親とかご近所さんとか、年上や立場が上の人に言葉の間違いを指摘することがない代わりに、私の友達とかママ友とかには平気でするんですね。臨機応変といえば聞こえがいいけど、私の友達は内心『ウザいダンナ』だと思ってるんじゃないかな」
夏絵のダンナさんて賢いのね、という感想を持たれることを期待しているのかもしれないが、恥をかかせた相手に対しなかなかすぐさま感謝や尊敬の念を向けられる人は少ないのでは、と夏絵さんは考える。
「女子供には自分の知識をひけらかして威厳を見せつけようとする感じもイタいです。言葉の誤りを訂正するなら、タイミングと言い方に気をつけるべきですよね」
夫に対するちょっとした不満のつもりが、こうして話してみるとなかなか大きなストレスだったように思うと語った夏絵さん。親しき仲にも礼儀あり。間違いの指摘の仕方にも思いやりが求められるということだろう。
取材/文 中小林亜紀
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