年末から燻っていたダウンタウン松本人志と週刊文春の争いがここにきて、新展開を迎えている。松本側が名誉毀損による損害賠償と謝罪広告の掲載などを求め、東京地裁に提訴したのだ。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
「請求金額は5億5000万円とかなり高額です。弁護団ではなく、弁護士だったのは意外でしたね。今後の行方に注目が集まります」。
その一方で飲み会を斡旋していたと名指しされたスピードワゴンの小沢一敬の動向にも関心が寄せられている。
「裁判になれば、小沢さんが証人として呼ばれる可能性が高い。嘘をつけば、偽証罪に問われます。これはなかなかシビアです。後輩芸人に対する配慮についてSNSでもさまざまな意見が飛び交うのも無理はありません」。
さらに実名、顔出しの証言が飛び出すなど、状況は厳しくなる一方だ。
トップダウンで部下を率いる時代は終わりを告げた。今、求められているのは周りにはもちろん自分の変化も恐れない、そんな人物像に思える。ただ、人はそう簡単には変われないのかもしれない。今回は、後輩から総スカンを食らってしまったというある男性の話だ。
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中村元さん(仮名・54歳)は、昨年末会社を早期退職した。この半年は辛い日々だったと話す。
「日に日に影響力を欠いていく日々は、堪えました。でも実際のところ、なぜ自分が辞めなければならなったのか納得いっていません」。
この発言がまさに理由を表しているようにも思えるが、まずは本人の話を聞いていきたい。
「今の世の中、コンプラコンプラ、厳しすぎませんかね?褒めて伸ばす的な方法が悪いとは言いませんが、人間成長にはどうしても努力と根性が必要です。それからある程度の量がいると思っているんです。部下たちには成長してもらいたいと思っています。だからこそ、厳しくしているところもあったので結果的に時代遅れの烙印を押されたことは、残念でなりません」。
元さんは金融業界に勤めている。新卒から転職はない。
「私が若い頃なんて、0時をすぎて働くこともざら。残業は当たり前でしたし、接待、休日対応と休みなく働いてやっと半人前になったと思っています。それなのに今の若い奴らは、ちょっとのことでやれハラスメントだ、やれ規定違反だとブーブー文句を言うんです。私からしたら考えられませんね」。
元さんの会社はここ数年で少しずつ業務形態、内容ともに改善しつつあるが、それでも残業は当たり前だそう。
「いやいや、かなり減りましたよ。休日出社も激減しましたし、これで辛いとか言っている奴らの気がしれませんよ」。
とんでもない環境に思えるが、実際のところまだまだ同じような会社が多いのも現実だ。そんな元さんが退社に追い込まれた原因は、それは電話だった。