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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「女子アナのニーズは、男の癒しでしかない…だと!」70代舅への吐き気【ジェンダー観の更新を望めぬ人たち】

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

ある女性アナウンサーの容姿に対する表現が不適切とする批判が集まり物議を醸している。また、女性アナウンサーの恋愛・結婚報道が相次ぎ、連日のように多数の報道がなされてもいる。

彼女たちの私生活や外見・ファッション等がしばしば話題の種となるのはなぜか。若手の女性アナウンサーが、その業務内容とは無関係なところで評価される傾向は昔とさほど変わっていないと感じる方も多いのではないだろうか。

危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、テレビ業界がジェンダー観を改めることは、広く世間に好影響を及ぼし得るはず、と指摘する。

「ジェンダーに関する認識が前時代のまま止まっている人がまだまだいるのは紛れもない事実ですが、若い世代からこうした人たちに教育を施すのは至難のわざ。強い影響力を持つテレビの世界がもっとジェンダーに対する意識を変え啓発していくことができれば、一般社会でもさまざまな変化が起きるのではないでしょうか」

 

・・・・・・・・・・・・・・

ジェンダー教育についてご意見のある方を探していたところ、小学6年生の娘さんがジェンダー問題に関心を持っているという女性から話を聞くことができた。「今の子は学校でも人権について色々教わってくる。親世代よりも意識が高い」とのことだ。

「もう諦めていますが、やっかいなのは中高年です。中でも難しいのは私たちの親世代ですね。48歳の夫は、不承不承という雰囲気はありますが、何とかジェンダー観をアップデートしてついていこうと頑張ってはいると思う」

こう語るのは47歳の会社員・小石川奈津美さん(仮名)。

「頑張って意識を変えなければと思っている夫はともかく、骨の髄まで『女は三歩下がって』『女は男のために存在している』という考えに染まっているのが70代の舅です。舅世代でも柔軟な方はたくさんいるんでしょうね。うちの場合はもう望み薄なので放置していました。でも先日、小学生の娘が舅とこのことでちょっとした議論になったんです」

学校で時々行われる人権に関する授業によってジェンダー問題への関心を強めている娘さん。先日、近距離で暮らす祖父母の家で団らんを過ごしている際、その議論は勃発した。

「その日は義両親の家で食事を貰って、遅い時間までお邪魔していました。そこへちょうど始まったのが夜のニュース番組です。娘は普段そんな時間帯にニュース番組を見ないので、珍しいものでも見るようにじーっと画面を見て、一言言いました」

朝のニュース番組もそうだけど、なんで女のアナウンサーさんだけが私服みたいなやつ着てるの? と。

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©Getty Images

「男性アナウンサー2名はスーツにネクタイ。2人登場した女性キャスターとお天気キャスターの女性は確かにみんなニットにロングスカートやワンピースなど、カジュアル寄りの服装でした。私はこうした画面を見慣れているので何とも思わなかったのですが、言われれば確かに性別で服装が分かれているなと思いましたね」

娘が呈した疑問に対して即答したのが舅だった。

「そんなの決まってるだろ、女の子は男にとって癒しだからじゃないか。堅苦しいニュース番組で女までスーツ着てたら見てる人が疲れるってもんだろ。舅はそう言いました」

その舅の発言に対し、娘はSDGsの授業で教わった「ジェンダー平等」について語り始めたという。小学生の娘は70代の祖父に何を語るのか? すとれ

取材・文 中小林亜紀

▶︎後編に続く


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