「主人っていう言い回しも嫌だし、そんな夫を持って得とか考えたこともありません。わかってますよ、そんなことをいちいち気にする自分が面倒くさいやつだってことは。でもすごく大事なことだと思っているんです。子どもたちも聞いているわけだし。でもここは家じゃありません。適当な愛想笑いでやり過ごそうと思ったら…」。
急に夫が師範に謝り出したという。
「無愛想ですみません。すごく真面目だからか、あまり話が上手じゃなくて…とか言われて、マジでキレそうでした。別にそんなつもりはありませんし、そんなことをここで言われる筋合いもない」。
夫は黙りこくる私に困ったのかペラペラ、玲香さんの身の上話を始めたというのだ。
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