インフルエンザや新型コロナウイルスの大流行に伴い、各地でせき止め薬などが不足している問題を受け、厚生労働省は増産に向けた支援を行うことを「検討」し始めたとの声明を発表した。
薬不足により罹患中の当事者・家族をはじめ、販売店・医療現場・製薬会社が困窮している現状を見れば、「検討」もそこそこに早急に対応してはもらえまいか。そうお思いの方は多いことだろう。
危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、状況が把握できないほど各地で大流行しているインフルエンザなどの病気についてこう語る。
「全国各地の小中学校で驚くほどの勢いで学級閉鎖が広がっています。
全般的にこうした実態に関する情報はいつになく乏しく、一般家庭では日々の生活や子供の健康について不安を訴える人が続出している模様です」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回の報道を受け取材を試みたところ、子供の間の病気の流行の現状について話を聞かせてくれたのは小学4年生と6年生、中学2年という3人の子を持つ菊川潤奈さん(仮名)と中学1年生の子の親である小塚ともえさん(仮名)のお二人。
まずは「コロナが5類になってからの放っておかれ感がハンパじゃない」と語る潤奈さんに話を聞いた。潤奈さんは毎日片道1時間半もかけて通勤しているワーママだ。
「小学校でも中学校でも立て続けに学級閉鎖の連絡が来て戸惑っています。いずれも理由はインフルの流行ですが、コロナも多いようで実態がわかりません。
6年生の息子は今月予定されていた修学旅行が延期になり、その日のお迎えなどに向けて調整していた時間もまた変更。息子はがっくりですし、私としも子供のことも仕事のこともどっちも心配で、もう頭パニックです」
潤奈さんの場合、4年生の娘と中2の娘のクラスでそれぞれ学級閉鎖の措置が立て続けに取られた。中2の娘は2度目だという。
「学校も判断を丸投げされていて多分凄く大変になっていると思うので学校を責める気は全くないんですが、4年の子の場合は学級閉鎖がいつ決まったのか、その当日、子供たちが家を出る時間直前にメールが入ったんです。実は私はもう会社に向かっていて、電車の中でメールに気づいたんですね」
大慌てで夫に連絡した潤奈さん。夫は子供を見送ってすぐに出勤することになっているが、連絡したからといって会社を休むことはできない状況だったという。