あるとき、リーダー格のパート社員が、業務連絡用にパートだけで作っていたライングループ上で、店長の悪口を書いた。そして店長を変えてほしい旨の「嘆願書」をパート全員の署名つきで上層部に提出しようと呼びかけたという。それはかつて別の店長を異動に追い込んだ時のやり口だったそうだ。
グループの誰もがその意見に同意したり、「賛成」のようなスタンプを押したりして同調したという。しかし菜美子さんは、空気を読まずに真っ向否定した。
「『確かにまだ頼りない面もあるかもしれないけど、お客さんにはめちゃくちゃ笑顔で感じがいいし、あそこまでいい接客する社員、今までいなかったんじゃない?あまり悪く言うのやめよう』と、正直に書いたんです。で、そのままシーンとなって終了です。既読がすべてついても、誰1人何も反応しなかったんですよね」
ボス女の次の次くらいに古参の菜美子さんは、心のどこかで自分は標的にならないかも、と甘く見ていた。それまでも孤立しかけたパート社員をかばったりしてきたが、菜美子さんはいじめの標的にならなかったため、どこかで「自分は一目置かれている?」と侮っていたのだと。しかし、明らかにその一件でいじめの標的が店長から私に移った、と言う。
☆お局パートのいじめを見て見ぬふりをできなかった菜美子さんだが、いじめの標的が店長から自分になってしまった。正義感の強い菜美子さんを襲ったいじめとその末路を、次回詳細にレポートする☆
TEXT:中小林亜紀
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