「確かに掃除を少しサボることも、冷蔵庫掃除までできないこともスーパーのお惣菜を買うこともあります。でも、毎日じゃありませんし、頻度が増えたわけでもないんです。それなのに毎日毎日、あれこれ怒っていて、それを見ているだけでも疲れ果ててしまいました」。
あまりの疲労からか、みどりさんは体調を崩してしまったそうだ。
「初めは風邪だと思っていたんですが、なかなか熱が下がらず、症状が悪化。病院にいくと肺炎を起こしかかっていることがわかり、大事をとって入院することになりました。準備もままならず、そのまま入院という形になったので本来であれば夫に色々と持ってきてもらわなければならなかったんですが、電話をしても全然意図が伝わらず…。しかたなしに次男に一応、連絡を入れておいたんです。すると夕方になって、息子が色々と届けてくれたみたいで。直接会うことはできませんでしたが、嬉しかったですね」。
3日という短い入院だったがみどりさんはとても多くのことを考えたという。
「お金もかかりますし、個室になんて入院はできません。もちろん相部屋です。そこで見た光景が、なんというか辛くて…」。
同じ病室にいたのは、60代以上の女性たち。ほとんどが高齢者だ。
「自分、そして夫の未来を見た気がしました」。
RANKING
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5