いたたまれない気持ちになったさゆりさんは、クレームの電話をかける彼の手元にすがりながら「タオルもティッシュもあるし、そもそもいくらでも手を洗える環境なんだから、頼むからもうやめて」と説得した。
しかし、彼は疎ましそうにさゆりさんを見てこう言ったそうだ。
「同じ料金を支払っているのに、『前回は入ってた、今回は入ってない』は許されないんだよ。さっきの店員ちゃんと断ったっけ? 今回は紙ナフキンは入っておりませんがよろしいでしょうかって」
いつもは優しいのに、サービスを受ける立場になった時だけスイッチが入る彼。さゆりさんは、何を彼の本質だと思えばいいのかわからなくなっていった。
飲食店やショップなどで店員に小言やクレームを言うのが日常茶飯事の彼に対し、どんどん嫌気が差してきたさゆりさん。
親を交えた食事会のあと、夏の休暇を使って2人で初めて旅行に行った先のホテルでは、カスハラだけではない彼の醜い面を見てしまったのだとか。
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