スケシュー、光沢、ハイブリッドが今季のキーワード！
連載「干場編集長のスタイルクリニック」略して【スタクリ】。第68回目は「メゾンスニーカー」です。多種多様に揃うスニーカーですが、そんな中でもトレンドはあるもの。そこで今回はメゾンのスニーカーに注目してみました。
スポーツブランドからラグジュアリーブランドまで、もはやスニーカーなくしては成立しない昨今のファッション。ハイテクからローテクまで出揃った昨今ではありますが、とはいえ微妙なトレンドの動きはあるんですよね。
「トレンドの動向を知るなら、やっぱりメゾンの提案に注目するのが一番。と言うことで、今回はメゾンのスニーカーに限定してピックアップしてみました」
今回モデルのノア君が履いているのが、80年代のスケートボード用スニーカーに着想を得たもの。昨今のスニーカートレンドとして、同年代のバスケットシューズしかり、ボリューム感があるものが目立ちます。
「ここ数年、ずっとメゾンとストリートの距離が縮まったまま。もちろん、メゾンが作る以上はエンボス加工だったり、光沢のある素材を使っていたりと、大人が履くのに相応しい作りになっていますけどね」
次に注目したいのが、いわゆる光沢素材。
「光沢があることでリッチ感を楽しめたり、またアクセントとしても活躍してくれます。メゾンらしい提案ですよね」
スポーティなスニーカーゆえに、素材感が重要ってこと。メゾンの1足なら、安心です。
「厚底だったり、ハイブリッドデザインだったりと、秋冬に向けてインパクトのあるスニーカーにも注目したいところ。一見ハードルが高そうですが、スタイルクリニックが提唱するシンプルコーデと実は相性がいいんです」
まだまだ続くスニーカー人気。今季の買い物は、これらキーワードを是非とも参考あれ。
DIOR ／ ディオール
スケシューのボリューム感をあくまでリッチに
19万円／ディオール（クリスチャン ディオール）
ぽってりとしたシルエットに、まさしくスケートボードスニーカーの空気感が漂う「B27」ロートップスニーカー。
「イマドキなストリート感を楽しませてくれつつも、『ディオール オブリーク』がエンボスされたパテントカーフスキンが、あくまでもラグジュアリーな印象を与えてくれます」
いかにもストリートじゃなく上質&上品に
19万円／ディオール（クリスチャン ディオール）
パーカ16万円、デニム11万5000円、バッグ54万円／すべてディオール（クリスチャン ディオール）
いかにもストリートな感じじゃなく、こんな感じのシンプルコーデでまとめるのがスタイル クリニック流。
「スウェットパーカもパンツもモノトーンで統一することで、都会的な洗練顔にまとまります。足元のパテントによる光沢も、一層際立ちますしね」
干場編集長のアドバイス①「バッグ」
もっと大人に格上げするならレザーバッグを
パーカにスニーカーという組み合わせは、いかにメゾンといえどもかなりスポーティ。それを大人なリッチ顔に格上げしてくれるのがレザーバッグです。
「重厚感のあるグレインドカーフスキンが、コーデに良い意味でも重さを与えてくれます。そんな中にも、“CD”ロックのバックルが大人ストリート感をにじませてくれます」
GUCCI ／ グッチ
大人のコート系は艶アッパーに注目を
11万5500円／グッチ（グッチ クライアントサービス）
クラシック系スニーカーの代表格といえば、いわゆるコート系。こちらは、ウェブ▲ストライプをアクセントに効かせた定番モデルのエースですが、光沢感の強いクリスタルGGキャンバスを採用することで、ベーシックにしてリッチ感も両立するスニーカーに仕上げています。
BOTTEGA VENETA ／ ボッテガ・ヴェネタ
いっそここまで大胆に攻めるのもありです
12万1000円／ボッテガ・ヴェネタ（ボッテガ・ヴェネタ ジャパン）
このキラキラ感、スポーティというよりもはやレーシーです。メタリックなアッパーを採用したスニーカーが続々と登場したのも、80年代なんですよね。モデル名はオービット スニーカー。軽量テクニカルメッシュとのレイヤードアッパーが、秋冬コーデを華やかに彩ります。
DOLCE＆GABBANA ／ ドルチェ&ガッバーナ
ストリートとラグジュアリーの理想的バランス
14万6300円／ドルチャ＆ガッバーナ（ドルチェ＆ガッバーナ ジャパン）
こちらもスケートボードスニーカーを想起させるボリュームシルエットが見どころのニューローマ新作。シュータンの厚みなど、まさにですよね。異素材ミックスに80年代の面影を感じさせつつ、シックなカラーリングとエンボスロゴが、しっかりとラグジュアリー感をアピール。
PRADA ／ プラダ
伝統シューズをイマドキなハイテク解釈で
18万1500円※予定価格／プラダ（プラダ クライアントサービス）
名作をハイブリッドしたデザインが散見される昨今。こんなアプローチにも注目かと。チロリアンシューズを厚底ランニングとハイブリッドした、その名も「システム」。伝統的シューズとハイテクの融合により、ブラックワントーンでも存在感抜群なスニーカーに。
CELINE ／ セリーヌ
80年代系を探すならやっぱりここです
10万100円※予定価格／セリーヌ オム バイ エディ・スリマン（セリーヌ ジャパン）
カーフスキンとカーフスエードをコンビ使いしたこちら。思えば80年代スニーカーの特徴をいち早くサンプリングしたのは、ここでしたね。こちらも、スケートボードやバスケットボールスニーカーを想起させる、ボリュームのあるシルエットに。それでいてミニマル顔とあって実に上品。
Photo：Naoto Otsubo
Styling：Ryoko Kanemoto
Hair&Make-up：Akiko Obokata
Model : Noah Ishikura
Text：Masafumi Yasuoka
Direction：Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
クリスチャン ディオール 0120-02-1947
グッチ クライアントサービス 0120-99-2177
ボッテガ・ヴェネタ 0120-60-1966
ドルチェ＆ガッバーナ ジャパン 03-6833-6099
プラダ クライアントサービス 03-5770-1122
セリーヌ ジャパン 03-5414-1401
