【前編あらすじ】
7年前婚活パーティーで出会った男性と結婚し、現在一児の母の竹宮あまねさん(仮名・36歳)。結婚前に義両親へ挨拶に行った時から、学歴と家柄をあまりにも重視する義両親へ不安を感じていた。それでも上手くやっていこうと考えていたあまねさんだが、ある出来事をきっかけに両家に深すぎる溝が出来てしまったそう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
結婚前に両家で顔合わせした時も、義両親はなんとも鼻もちならない態度であまねさんの親に接していたという。
「割烹でお食事したんですが、緊張と不愉快さとで針のむしろに座ってるみたいでした。義両親は楽しげな話題には全くノッて来ず、わざわざ外交問題とか科学の話とかを持ち出して質問を投げたりして、うちの親が答えられないことを確認しているような感じで、物凄くいやな雰囲気でした。うちの両親は『あちらはご立派な方々だから仕方ない』と後で言ってましたが」
気まずい船出となったが、あまねさん夫婦の仲さえ良ければ問題ないと両親は考えていたそうだ。
「でも、私が妊娠して安定期に入った頃、義実家に食事に呼ばれて行った時、ものすごく非礼な発言がありました。そんな発言を親に報告した私がバカでしたが、そこから手がつけられないほど両家の関係がこじれたんです」
妊娠6か月でようやくつわりが治まったあまねさんが夫とともに義実家を訪れると、義母がまずこう言った。
「息子が習ってたバイオリンがあるの。3歳か4歳くらいになったら習わせるといいわ、と。すると、義父も『ああそれがいい、そうしろ』と同調しました。小さいうちは何か楽器をさせた方がいいと言われました」
上流家庭の子が習うイメージの楽器をまだ生まれてもいないわが子に勧められて、思わずたじろいだあまねさん。一方で、「塾なんかは入れなくていいぞ」と舅が大きな声で言ったという。久しぶりに家族みんなが揃い、義父は酒を飲んで上機嫌。続けてこんなことを言ったという。