義両親の価値観は古すぎて、仕事・家事・育児の大変さを理解してもらえなかったからだ。
ある日、義父はいつも通り酒を飲み饒舌になると「俺らの時代は……」「男は出世して当たり前! 飲み会やゴルフはしていたほうがいいぞ!」「女性は昇進しないで一般職でいいんだよ、管理職の女性は気が強くて話にならん。仕事よりも家庭を優先するべきなんだ」などと、延々と語り続けた。
すると、我慢できなくなった夫が両親への怒りを爆発させた。
「時代が違うんだよ! 出世だのなんだの、夫婦で頑張ってるんだから口出ししないでくれよ! 俺が小さいときは、ばあちゃんたちがずっと面倒みてただろ! そりゃあ見てくれる大人が多いんだから、好きなことする時間あるし飲み会やゴルフにも行けるよ!」
普段あまり自分の感情を表に出さない夫が激しく声を上げたので、場は静まりかえり、義両親は面をくらいぽかんとした様子だったという。
実際、昭和時代の「父親」は家庭の中で一番偉い存在であり、父は稼ぐ、母は家を守り家庭を支えるという考えが一般的だった。
祖父母や地域の人たちと子育てをするのが日常であり、道路でのボール遊びはダメ、子どもだけで川や海へ行くと危険など、禁止が少なかった時代だからこそ自由にのびのび遊べていたのだろう。
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