ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE 女たちの事件簿

【社会問題】「元トップ風俗嬢」に取材したら凄かった…!梅毒蔓延の「おぞましい理由」

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録

「社長が、性感染症で陽性と診断された子に『梅毒の抗菌薬の注射を打ってもらえば、大丈夫よ。今までと変わらず出勤しなさい』、こう命じていたんです。

言われた女の子も、『わかりました。私も稼ぎたいので』と、承諾していましたね。私は新人でしたが、先輩に訊くと、このようなことは日常だと言われました。女社長自身も風俗店で働いていたせいか、店の売り上げ重視はもちろん、『女の子にバンバン稼がせる』というのが親切だと思っていたのかもしれません。

そんな社長の下で働いているせいか、指名欲しさに避妊具をつけない子が在籍していることも判明したんです。ある日、『〇〇ちゃんはそのままさせてくれたけど、マリちゃんはダメなの?』と言われてしまって……。

私が『お店の決まりなので』と断ると、次回から指名を外されました。社長に伝えても『稼いだもの勝ちよ』と涼しい顔で言われましたよ。唖然としました」

マリさんは女社長の方針が許せなかったが、店を辞めずにいたのは、性病検査で一度も陽性と診断されなかったことに加え、1年間で1000万円以上稼げる魅力に取りつかれていたからだという。

「私の実家は父が不動産屋を経営しており、暮らしには困りませんでした。でも、両親は素直で優秀な姉ばかり可愛がり、私のことは放任状態。そんな家族への反発もあって、風俗を続けました。当時はブランド品や洋服にも相当使っていましたね。

幸いにもトップを取り続けたおかげで、途中からピルの服用は免除されました。体調が良くなった分、今まで以上に仕事に集中できたのですが、逆に妊娠するリスクも出てきたんです」

Yahoo! 配信用パラグラフ分割
©Getty Images

男性客の中には悪質な『風俗客のプロ』がいることもわかったという。

「とある中年のお客様を接客した時のことです。

避妊具をつけてのサービス中、背後で『プチッ』と何かが裂ける音がしたんですね。びっくりして振り向くと、なんと装着したはずの避妊具が破れ、直接的な行為をされていたんです」

マリさんは即座に向きなおり、慌てて距離をとったそうだ。

「そのお客様は『ごめん、ごめん、いつの間にか破れちゃったみたいだね』と笑っていましたが、私が気づかなければ…と恐ろしくなりました。

怒り心頭のマリさんだったが、ここはプロとして怒りをあらわにするのは我慢したという。

「怒る代わりに、しみじみと泣きました。

『私はお客様に楽しんで頂こうと一生懸命に頑張っているのに、なぜルールを守って頂けないんですか?』と、涙ながらに訴えたんです。お客様は詫びてくれましたが、黒服にルール違反を伝え、その日はそのまま帰っていただきました。

店にも報告をして、結局そのお客様は要注意人物として出禁になりました。タチの悪い客は、他店でも同じことをしているはず。店側が性感染症の対策をしても、お客様が軽視していると感染拡大に繋がります」

マリさんは感染リスクを恐れ、翌日性病の検査を受けたそう。梅毒は潜伏期間が3~6週間もあるため、その間の出勤は控えたそうだ。

しかしこの時の店の対応も、酷いものだったとマリさんは話す。

悪質な客に当たってしまい、性病の検査を受けることにしたマリさん。

後編では店の対応や、性病の検査、予防について詳しく聞くことができた。

TEXT:蒼井凜花

▶︎後編に続く


RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5