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LIFESTYLE 女たちの事件簿

銀座のクラブママに聞きました。「令和の超・お金持ちの意外な共通点」

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③主治医・弁護士・パーソナルスタイリストがいる

主治医や顧問弁護士がいるのは当然だが、できる男性には専属のパーソナルスタイリスト(イメージコンサルタント)がいる。特にポジションが上がるほど「見た目」を重要視する傾向にある。なぜなら、「ルックスと装い」は、ビジネスにおいて重要な武器となることを知っているからだ。

人の第一印象は5秒で決まると言われている。加えて、第一印象は最低でも半年間は続くそうだ。
貿易関係の経営者・ヨシオさん(仮名・58歳)は以下のように言う。

「商談や会食、講演会などで多くの人と会う際、初対面で『野暮ったい人、暗そうな人』など悪い印象を与えてしまうと、周囲は一緒にビジネスをしようとは思わないでしょう? だからこそ、プロのスタイリストと相談しながら洋服を選んでいます。
僕にかかわらず、高収入の知人には必ず懇意にしているパーソナルスタイリストがいるかな。パーソナルスタイリストを持たない人でも、エリート男性ならここぞという時のためのオーダーメイドスーツは持っているはずです」

©Getty Images

さて、パーソナルスタイリストだが、まずは、どのような自分になりたいかを伝えることが必要だ。

男性なら「信頼感」「誠実性」「温厚さ」「カリスマ性」等のキーワードが多いだろうか。そのキーワードに合ったジャケットやパンツ、ネクタイを見つけるべく「同行ショッピング」をしてもらう。メガネや靴などの小物類の相談にも応じてくれる。メガネに関しては無難なシルバーフレームよりも、セルロイドタイプのほうがその人の個性を表すことができるとのことだ。

筆者も過去にパーソナルスタイリストに同行ショッピングしてもらったことがあるが、まずは髪のカットとカラーリングから始まり、骨格やパーソナルカラーに合った洋服をセレクトしてもらった。ちなみに、キーワードは「エレガント」「信頼感」「若々しさ」だ。

プロ曰く「一番大事なのはサイズ感。自分の体にフィットしたものをセレクトするのが大事」とのアドバイスをもらった。日本人は自分のサイズよりやや大きめの服を選ぶ傾向が多いらしく、結果、野暮ったくなるらしい。服をカッコよく着こなすためにも、ジャストサイズを選ぶことを勧められた。

また、誰もが捨てられない服のひとつに「大昔に買った高級ブランド服」があるだろう。時代とともに、流行も少しずつ変わっていく。大昔に買ったブランド製のジャケットよりも、今年買ったユニクロのジャケットのほうがクールでスタイリッシュに見せてくれるのは間違いない。

自分の好きな服が必ずしも似合う服とは限らない。だからこそ、プロの目を通して自分の魅力を引き出してくれるパーソナルスタイリストの存在は欠かせない。ひと昔前には、「人間は中身で勝負」と謳われていたが、今は、ファッションも戦略的に使う時代。流行を適度に取り入れた粋な着こなしは、相手に対する敬意にもつながるのだ。

④金と時間を賢く天秤にかける

「タイムパフォーマンス」という言葉が使われて久しい。確かに、リッチで仕事のできる男性ほど、お金で時間を買っている傾向にある。例えば家事代行サービスや新幹線のグリーン車、飛行機のビジネスクラスだ。お金を払って得られるものの価値と時間を天秤にかけて、どちらが快適で生産性が高いかを判断してみる。

家事代行サービスによってできた「時間」を仕事や読書、勉強会に費やすのもいいし、グリーン車やビジネスクラスで過ごす「快適な空間と時間」もまた然りだ。

 

近年では2023年3月、WBCで活躍した大谷翔平選手が来日の際、プライベートジェットを自腹で使用した件が話題となった。彼の年俸は推定約40億5000万円。アリゾナから羽田までの飛行時間は約10時間で、渡航費用は約4000万(1時間当たり340万とその他の運航費用)と言われている。フライト移動は登板翌日だったため、可能な限り体を休め、万全の態勢で試合に臨みたいという彼なりの考えだったのだろう。

©Getty Images

このように、「自分にとって価値ある時間には惜しみなく金を払う」という考えは高収入者に多い。

ただし、タイムパフォーマンスばかりにとらわれてはいけないという考えもある。
夜のクラブでは混雑時にお客様に入店をお待ちいただく際、近隣のショットバーにご案内するのだが(もちろん、料金は店が支払う)、お客様は2パターンに分かれる。「混んでるなら、また来るよ」と、にこやかに他店に行くお客様。もうひとつは「せっかくだから、待たせてもらうよ」と待ってくれるお客様。むろん、後者のように「待ってでもこの店で呑みたい」と思わせねばならないのがクラブママの務めである。

他店に行ったお客様には、店が空いたタイミングで連絡し、『今なら大丈夫ですよ。お待ちいただいた分、サービスします』と伝え、お得感をアピールすることも忘れない。いかに気分よくお金を使ってもらうか、「接客」という目に見えない買い物だからこそ、難しくあり、同時にやりがいも見いだせる。

次回も引き続き、高収入でできる男性の分析を続けたい。後編に続く。

取材・文 蒼井凜花

▶︎後編に続く


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