前編のあらすじ。建設会社を営むタダシさん(仮名・41歳)は妻との夫婦レスに悩んでいた。そのことを知人に話すと、「夫婦交換サークル」を教えられる。
審査に合格したタダシさん夫妻は、「ゴールド会員」と呼ばれるベテラン会員の夫婦とディナーをし、いよいよ夫婦交換へと進んで——。
「部屋に入ると、順番にシャワーを浴びました。初めは男性陣。次いで女性陣です。シャワールームからバスローブで出てきた鈴木さんの奥さんを見た時、思わず息を呑んでしまいましたね。ブラックドレスとは違う色気が漂い、胸の谷間もくっきり。その後、アヤコも頬を上気させてバスローブで現れました。
部屋にはセミダブルのベッドが二つと、窓際に大きなソファーがありました。気を利かせた鈴木さんのご主人が、アヤコに手を差し伸べたんです。
『夜景が綺麗ですよ。僕らはソファーに行きましょうか』って。
誘われたアヤコはためらいつつもその手を握り、肩を抱かれてソファーへ。その後、二人は寄り添っていましたね」
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自分の妻が他の男性と身を寄せ合っている姿を見て、タダシさんはどう思ったのだろう。
「恥ずかしいのですが、ムズムズしていた股間が一気に漲(みなぎ)りました。もちろん、嫉妬めいた感情もありましたが、これで心置きなく鈴木さんの奥さんと抱き合えるという昂揚もあって……。
鈴木さんの奥さんが『では、私たちはベッドにいきましょう』と僕の腕をとりました。やはり、ゴールド会員だけあって、慣れていましたね。
二人でベッドに横たわり、まずは唇を重ねました。
(ああ、妻とは違う匂いと柔らかさだ……)
と、うっとりしてね。窓辺で寄り添っている妻のことは、あえて見ないように背中を向け、彼女を抱きしめました。でも、鈴木さんの奥さんが『アナタの奥様も主人とキスしているわよ』と告げ、キスをしてきたんです」