これからますます暑さが厳しくなり、オフィスでもクールビズがデフォルトだと思います。スラックスを履いて、丈の短い靴下に革靴を合わせる方も多いでしょう。
しかし、そんな皆様にまずお伝えしたいことがあります。それは……。
男の脛ほど見て嬉しくないものはない
カジュアルならまだしも(と言っても避けた方が無難ではあるが)、ビジネスのシーンにおいてはいついかなる時も肌の露出(特に脛！！)はご法度です。
椅子に座ったり、かがんだり、足をくんだりした瞬間など、ふとしたときにチラリとすね毛がのぞいてしまうのはまったく嬉しくないチラリズムです。これを簡単に防ぐ方法があります。
長いソックスを履けば良いのです。
画像はチャールズ皇太子がミニバイクに乗る様子。こんな体勢でもまったく肌が露出しておりません。これはひざ下まで長さのあるソックスを選んでいるからです。流石は英国紳士です。油断がありません。
このいわゆるロングソックスと言われる靴下は別名ホーズとも呼ばれています。よく売られている複数足で1000円などのものと比べると高価な場合がほとんどですが、マナーへの対価だとご理解いただけたらと思います。
そもそもなぜ肌を見せてはいけないのでしょうか。
時代は17、18世紀のスーツ誕生前夜まで遡ります。紳士たちはブリーチズというショートパンツに、ストッキングを合わせていました。足の肌を見せないのが大人の男の証だったのです。
その後、パンツの裾は伸び、ソックスは逆に短くなりました。それでもソックスはひざ下丈で脛は見せません。
ソックスがくるぶし丈になったのはソフトスーツ、デザイナーズスーツが登場した第二次世界大戦後辺りからでしょう。
たしかにくるぶし丈の靴下は快適で便利です。しかしそれはあくまでも本人に限った話であり、ビジネスなどのフォーマルなシーンでそれを履いて脛を見せつけるのはとても失礼です。
もし間違って短いソックスを履いてきてしまったら、何があっても足を組まない、パンツの裾がずり上がることは許さないくらいの気持ちでお過ごしください。
どんなソックスを選べば良いのか。
生地は分厚過ぎず、薄く肌が透けないものを選びましょう。色はグレーが黒靴とも茶靴とも合いますし、ジャケットやパンツのグレーやネイビーにも合います。それ以外では、スーツの色に合わせて、ネイビーやブラウンも持っておくと重宝します。
素材は暖かい時季にはコットン、寒い時季にはウールが主で化学繊維が含まれているものを選びましょう。履き心地や耐久性、価格のバランスが優れたものが多いです。
価格は高い物で1万円ほどのものもありますが、第一の目的は脛が見えないようにすることなので、2000円くらいもので十分です。
たしかに夏の暑い時期にホーズを履くのは大変かもしれません。しかし正しい素材を選べば、快適に、かつマナーを守って大人の余裕を演出していきましょう。
是非ともホーズを用意してみてください。
TEXT : FORZA STYLE
