食料品を片づけてひと段落ついたところで、ふと1枚の郵便物に目がとまった。
ハガキサイズの郵便は電力会社からだった。「あ~。また値上げのお知らせかなぁ」と、少し憂鬱な気持ちでハガキの中身を見る。
そこに書いてあったのは、「口座から電気料金の引き落としができませんでした」という文字だった。
「え? どういうこと?」
ひとりごとと思えないくらいの声が出る。
記載されている電気料金は約1万円。夫は管理用にいくつかの口座を持っているはずだが、いくらなんでも、たった1万円の残高がないということがあるだろうか?
©︎gettyimages
あかねの夫、裕太(仮名・36歳)はIT系の企業に勤めており年収は約700万ほどある。裕太はとても亭主関白な性格で、家計の管理をあかねに任せていない。あかねは毎月、家計に必要なお金だけを受け取っており、残りの金額を裕太がどのように使っているか知らされていなかった。
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