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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「軽く小突いただけ」「殴らない方が生徒に失礼」体罰教師の意味不明すぎる実態。

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「あのね、それは生徒たちに失礼だよ。彼らは生徒だけど立派なスポーツ選手だ。選手として強くなることや上手くなることを願っている。子どもだからって子ども扱いして甘やかすなんてありえない」

やや語気を強めた彼に、理子さんは質問の方向を変えてみた。

「でも今は科学的な研究なんかも進んでいて、リラックスした状態の方が良いパフォーマンスができるって有名なスポーツ選手の方がおっしゃっていたり、そういう論文が発表されたりしていますよ?」

さらに言葉を重ねる璃子さんの顔をまじまじと見て野球部の顧問は、「璃子先生って何かスポーツをしていましたか?」そう聞き返してきた。質問の意図がわからず「いえ。小さい時からピアノやお習字は習ってきましたけど」と答える彼女に彼は、

「じゃあ、わかんないよな。スポーツしている奴の中には、強くなるためならどうなってもいいっていう凄く強い気持ちの奴がいるんだ。そういう奴らの気持ちは、同じ気持ちをもって足掻いたことのある人間にしかわからない。璃子先生が子どもたちを大切に思う気持ちはわかるけど、自分には全くわからない世界を生きている生徒もいるってことを理解しておいた方がいいかもね」

とだけ言って去っていった。彼が指導する野球部には体罰の噂が絶えない。生徒が怪我をするほどの体罰ではないが、彼が野球部員に手を出すところを目撃したという他の部活動の生徒は何人もいるのだ。でも、当の野球部員たちは「体罰なんかされてねーし。見間違いだろ?」などとその目撃談を必ず笑い飛ばす。また、野球部顧問に憧れて「自分もあの人のような教員になるんだ!」と発言する野球部員はかなり多い。



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