「本当は『私とあなたの受精卵が欲しい』と言いたかったんですけれど、こらえました。あるとき、共通の知人から『ヒデさん(夫)パパになったらしいね』と連絡があったんです。完全否定すると、『玲美ちゃんとの子じゃなくって、別の人の子だって』と」
腰が抜けるほど驚き、たまたま隣にいた夫に聞くと、「うん。僕の子供が産みたいって言うから何回かエッチして、妊娠して子供が生まれたみたいだよ」と言った。
夫は背が高く容姿端麗で、頭脳も運動神経もいい。女性が夫を選ぶ理由もわかる。
「相手の女性は20代半ばで、30歳までにどうしても子供が欲しいという願望を持っていた。夫はその女性に頼まれて種馬になったんです。女性の実家は大金持ちで、女性が子供を産んでも両親と一緒に手厚く育てることができる。女性は『ウチは女系家族で男は要らないんです。子供さえいればいい』と。そして私には『玲美ちゃんは何も心配ないよ』と言ったんです」
しかし、いざ子供が授かれば、正真正銘の我が子である。
「だから頻繁に相手の家に行っているみたいです。相手の家は『婿は不要』と言っているけれど、パパがくれば手厚く迎える。夫は珍しいモノと、ちやほやされるのが好きなので、向こうの家に入り浸っているみたいですね」
玲美さんが夫に反論しようとしても、何も言えない。潤沢な生活費を受け取り、港区の高級マンションに住み、夫から愛していると言われ、社会的にも正妻として扱われている。浮気は容認されている。
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