部長:イヤなこともあったけど、一緒にいて楽しいこともあったので、自分の中では辛い思い出ではないです。まあ、世の中はいい具合にSとMがくっつくんだなあ…と他人事のように痛感したというか。あ、念のため僕がMですよ?
川崎:大丈夫、わかってるから! でもSの中には、いいSと悪いSがいますよ。
部長:そうなんですよね。前妻が悪いSだとは痛感しているんですが、顔立ちや性格も含め、飲み会で似たようなタイプがいると劣情を催すというか…。
川崎:学んでないじゃん! 性癖じゃないですか、それは。
部長:この前飲み会に行った後、男同士で反省会をやったのですが、「あいつだけは絶対にないな!」とみんなが口を揃えていた女性が一番僕のタイプでした。「え、面白いコじゃん」と反論したら、みんな目をむきながら「いやいや、それだけはないでしょ!」と。キツい女性がふと見せる優しさって、何というかグッと来るんですよね。
川崎:これはこれはカルマの臭いがしてきましたよ。部長、ひょっとしてお母さんが厳しかったですか?
部長:実の母はめちゃくちゃ厳しかったです。大学で上京してきたのも、過干渉だった母親から逃げ出したいというのが一番大きな動機でした。
川崎:それで、自分で面倒くさい女性を探しているとしたら世話ないですよね(ひとしきり腹を抱えて笑う)。でも、部長の性癖を満足させてくれるような女性は、恋愛向きであって再婚向きではないんですよ。そんな女性を家庭に入れたら、それこそ火を噴きますよ。子育てにはエキセントリックな性格の女性は不向きですからね。
部長:たしかに…。そもそも忙しすぎて彼女を作る時間がないんですよね。僕、日曜がフル出勤なので、使えるのが土曜日だけなんです。でも金曜日の夜は朝まで飲んでしまうので、起きるのが昼過ぎという生活で……。
川崎:それをやめて、土曜日のランチを婚活デートにあてるのがいいと思います。平日は婚活サイトで好きなタイプを見つけるとかね。でも、部長がお好きな一癖あるタイプの女性って、意外と引く手あまたで競争率が高いんですよ。
部長:どうしてですか? 飲み会では総スカンでしたけど(笑)。
次回ではさらに詳しく、シングルファザーのカルマと、婚活処方箋をお送りする。