そんな穏やかな日々が1年ほど続いたとき、状況が一変した。
病棟の仲良い看護師に呼ばれた飲み会に気軽に参加すると、そこには独身だからと集められた看護師仲間が数人居た。合コンの様なものだったらしく、よくあるやつかと楽しむ準備をしていたときだった。見覚えのある顔を見つけた。確か、美花と同じ病棟の看護師だ。
「いやな予感がするな」
飲み会が盛り上がってたとき、仲の良い看護師が「中村先生はもうすぐお子さんが産まれるからだめだよ〜」と言い放った。「そうなんだ、おめでとう!」同僚医師が更に場を盛り上げてくれる中、冷ややかというより硬直に近い表情が視界に入った。
美花がよく嬉しそうに「何でも相談できる看護師仲間がいる」と話していたが、きっと目の前の彼女だった。
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