「ゲルマン名車の楽園」ことガレージカレントさんの後編は、「名車オブ名車」といっても過言ではないW124型メルセデス・ベンツ 500Eの試乗であります。
こちらをご覧の中年各位にはご説明の必要もないとは思いますが、500Eとは、1980年代半ばから90年代半ばまで製造販売された4世代前のEクラス(最初はミディアムクラスという呼称でしたが)に、当時の500SL用の5L V8DOHCエンジンを打ち込んだモンスターセダン。エンジンだけではなく、その他もろもろもスペシャルな作りになっています。
まぁモンスターといっても5L V8エンジンの最高出力は330psぐらいなので、今となっては「怪物」ということもないのですが、500Eのレジェンドたるゆえんは「メルセデスとポルシェのコラボによって生まれたモンスターセダンである」という点にあります。
今でこそ飛ぶ鳥を落とす勢いのポルシェ社ですが、当時は「下手すりゃ潰れるかも?」というぐらいの経営危機にあえいでいて、技術者も工場もけっこうヒマをぶっこいていた模様。
そんなとき、「W124型Eクラス(当時はミディアムクラス)にV8載っけた凄いセダンを作るべ!」と思いたったメルセデスは、思いたった後、世界的スポーツカーメーカーでありながら(当時は)ヒマだったポルシェ社に開発と生産を一任(丸投げ)。
で、「任せとけ!」となったポルシェの技術者たちが、ベンツのミディアムクラスのボディとSL用のエンジン、そしてその他もろもろを使いながら、世界的スポーツカーメーカーのプライドをかけて開発し、そして製造したのが、このW124型メルセデス・ベンツ 500Eという車です。
実質的には「メルセデスとポルシェのダブルネーム」的な存在であり、「Mercedes-Benz 500E Powered by PORSCHE」みたいなエンブレムが付いていたとしても、ぜんぜんおかしくはないのです。付いてませんが。
これはマニア向けの余談ですが、世間一般では「500Eをポルシェの工場で作っていたのは初期モデルだけ」という通説が流れているものの、実際には最終の1996年式E500リミテッドまで、ポルシェ社の工場で作られていました。
……なんてオタクな話はどうでもいいとして、2台のメルセデス・ベンツ 500Eについての試乗を含む動画での報告、ご高覧いただけましたら幸いであります!
※そんなゲルマン名車メルセデスベンツ500Eの中古車を取材してきた模様を動画でもお楽しみください。。
Text:Gunsou DATE
Video:Yoshihide Shoshima
Video Edit::Airi Harumi
Direction:Takashi Ogiyama
ガレージカレント
神奈川県横浜市青葉区美しが丘4-52-16